先週金曜日(2021年5月7日)、菅義偉首相は記者会見で7月末までに高齢者への新型コロナワクチン接種を終わらせるよう、1日100万回の接種を目標とする考えを示した。実現のため菅首相自身が先頭に立って加速化を実行に移すとしている。10日の「スッキリ」が取り上げた。
ワクチン接種については、自治体ごとに独自の取り組みが進められている。埼玉県の春日部市では、市内の大型商業施設にワクチン接種会場が設けられている。5月9日から11日までの3日間で2000人が受ける予定で、付き添いの人からは「駐車場がガラガラでそういう意味では便利」という声も。接種した人には200円分の買い物券が配布されるが、自治体担当者からは「ワクチンが大量に来たからといって、スタッフ、医療従事者、会場の確保が難しい。マンパワーが足りない」といった声も出ている。
アメリカでは「観光名所に接種会場」も
一方、東京都練馬区では、かかりつけ医が接種する個別接種に力を入れている。「練馬区モデル」と呼ばれるシステムだが、薬や病気がわかっているので、事前に説明ができるメリットがある。問診票を預かれば当日は打つだけで、6月1日からの個別接種を目指している。
東京都の瑞穂町では、医師と看護師が接種ブースを回り、問診と接種で移動を行わないシステムを採用しているが、一度ブースに入ったら立ち上がらないため、時間短縮になっている。
これまで4割以上が1回目の接種を行っているアメリカでも、「接種した人にビール一杯が無料でサービスされるイベント」(首都ワシントン)、「タイムズスクエアなど観光名所に接種会場を設置」「ヤンキースタジアムで接種した人に試合チケットを無料提供」(ニューヨーク)などさまざまな取り組みが行なわれている。
現在、日本の接種回数だが、470万人の医療従事者に対しては42%。3600万人の高齢者に対しては0.3%となっている。
「なぜ遅れているのか検証しないと」
司会の加藤浩次「医療従事者に対してはもう終わっていないといけないと思うのですが」 水野泰孝医師(日本感染症学会)「現段階で供給量が少ないので進みようがなかった。超低温冷凍庫で保管し、6人単位で予約を取らなければいけないファイザー製ワクチンの特殊性もハードルとなっている。まとめて保管して、いつでも打てるインフルエンザワクチンとは違う」
下川美奈(報道記者)「本当に1日100万回できるのかと思ってしまう。かかりつけ医が職場の近くにあり、住んでいる自治体と違うという方もいる」
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「なぜ遅れているのか検証しないと。提供されたワクチンが消化されていない事情もある。なぜ目詰まりになっているのか。サポートきちんとやっているのか」
加藤浩次「横並びゴールは無理な話。回転のいい自治体にはどんどん送って、回転の悪い自治体はいい自治体のやっていることを見習う」
(みっちゃん)