東京五輪への「モヤモヤ」 「開催か中止か」線引きはどこに?

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   「緊急事態宣言が延長されましたが、お酒を提供する飲食店が続出し、また病院からはオリンピックに反対の声も上がっています」と、永島優美アナ。MCの谷原章介が「今、人々の中にどんな思いがあるのか。『あなたがモヤモヤしていることは何ですか?』と聞いてみました。すると出るわ出るわ...」と続けた。

  • 「モヤモヤ」の正体は?
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「医療は限界」訴える病院も

   番組が実施した、都内在住の10代から70代以上の男女300人を対象にしたアンケートでは、72%の人が「コロナ禍でモヤモヤしている」と回答。モヤモヤの正体は「実技などの授業ができなくて資格が取れるか心配」「政府は都合の悪いことを隠しすぎ」「金銭的に不安定になり生活が苦しい」「子どもの遊び場の封鎖が多すぎる」など、多岐にわたる。

   中でも番組が注目したのは、東京五輪開催に対してのモヤモヤ。順位別にした「モヤモヤの正体」では、1位の「政府の対応・メッセージに対して」(155票)に次ぐ2番目で、116票だった。

   実際、きのう9日(2021年5月)には東京・新宿区の国立競技場前で五輪反対デモが開かれた。また、東京・立川市にある立川相互病院では、窓に「医療は限界 五輪やめて もうカンベン オリンピックむり」という張り紙をし、医療従事者の切実な思いを訴えている。

「本当に正直なところをみんなで話し合って...」

   また、前出のアンケートの回答の中にも「こんなに感染者が増えていて、医療従事者が大変で飲食も大変なのに五輪やるっておかしい」(40代会社員女性)、「国民の命よりも五輪を優先している気がする」(30代会社員男性)などという声が。

   国際医療福祉大学の和田耕治教授は、日本感染症学会のシンポジウムで「五輪開催のためには、医療提供体制に影響を与えないよう、ステージ2相当を維持することが重要」と指摘。「競技やイベントごとにリスクを評価し、中止も含めた選択を早めに検討すべき」とした。

   昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師も、和田教授の意見に「その通りだと思います」と賛同。「まずコロナの感染者数をコントロール下に置かないといけませんよね。何万人という人が来るとなると、医療従事者も必要ですし、検査も充実させないと難しい。和田さんが言っているように、1度、本当に正直なところをみんなで話し合って、早い段階でやるのか中止するのかを議論する必要がありますね」などと話していた。

(ピノコ)

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