新型コロナウイルスのワクチン接種が進む米国では、営業制限が緩和される一方で経済格差が広がっている。
米国のワクチン接種は2億4000万回を超え、成人の56%が少なくとも1回の接種をしたというのだから、やっと始まりかけた高齢者向け接種も滞りがちな日本とは大違い。カリフォルニア州のディズニーリゾートは1日(2021年5月)から1年1カ月ぶりに営業を再開し、ニューヨーク州はレストランの人数制限をやめると発表した。
米バイデン政権は巨額の財政出動を打ち出したが...
しかし、米国の失業率はまだ6%台。上位1%が昨年1年間で資産を400兆円増やし、富全体の30%を独占する。バイデン政権は、国民1人最大15万円の現金給付など巨額の財政出動を打ち出したが、納税記録がなく銀行口座もない人には給付金が届かない。
土居一雄ワシントン支局員は「政府の政策が皮肉にも格差を広げる一因になっています」と、5日の放送で報告した。
バイデン大統領は「企業トップと労働者の賃金格差が歴史上最も大きい」として、富裕層への増税案を発表したが、共和党の反対で実現は不透明だ。
(あっちゃん)