MCの谷原章介が「今年のゴールデンウィーク、感染リスクを避けるために屋外で過ごす方もいると思いますが、『アウトドアでマスクをしていても感染してしまう』という発言が西村大臣からありました。我々は一体どうすればいいのでしょう」と問いかけた。
西村康稔大臣は例として、「河原でのバーベキュー」を挙げた。4日(2021年5月)の番組が取り上げたのも、4月(2021年)上旬、横浜市の河原でバーベキューをした大学生90人のうち60人が感染した事例などだ。
「ポーンと出されちゃうと...」
理化学研究所でスーパーコンピューター「富岳」を使って飛沫感染のシミュレーションを行っている、神戸大学の坪倉誠教授は「(マスクをしていたとしても)屋外でも距離が近づくとリスクは当然高まりますし、1メートル以内に入ってくると換気の効果はほとんど出てこない。屋外で集まることが危険なのではなく、屋外だからと安心して集まることが危険なんです。屋外=安全、屋外=換気が良いっていうのは非常に短絡的です」と話す。
さらに坪倉教授は「今まではマスクによって(飛まつ量が)10分の1になることで、リスクが下がりうつらなかった。しかし、それがうつるようになってきたということは、元のウイルスの感染力が上がっている、もしくはウイルス量が増えているのかも知れません」と指摘した。
屋外での人と人との距離はどのくらい必要なのか。昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師の解説によると、マスクを付けている人同士の場合は1メートル、マスクを着けていない場合は2メートル。「ただし、これも条件によって変わってしまう。原則ではありますが、これを守れば大丈夫というわけではない。声の大きさやしゃべる頻度、どれくらいの人数かにもよります」と言う。
二木医師「1番リスクが高いのは、不特定多数や普段会わないお友達と集まって羽目を外すことです」
ジャーナリストの立岩陽一郎は「政府は情報の発信の仕方に気を付けた方がいい」と発言。「坪倉先生や二木先生の話を聞くと、『前から言われていることだけど改めて気を付けよう』と立ち返れる。でも『屋外マスクでも感染』というのをポーンと出されちゃうと『だったらマスクしても意味ないじゃないか』となっちゃう」と話した。
二木医師「僕もそう思います。もう少し丁寧に説明をしていただかないと。『確かにマスクは原則ですが、それも状況によっては100%ではない』と。出している例も特殊な例ですからね」
(ピノコ)