番組コメンテーターの玉川徹が、西村康稔・経済再生担当相の2つの発言にかみついた。
西村担当相は昨日3日(2021年5月)のテレビ番組で、「お札についたコロナウイルスは1週間、宅配便の段ボールのウイルスは1日間生きているので、キャッシュレスにするか、触ったら手洗い消毒をしっかりしてほしい」と述べた。これに対し玉川氏は、「口からの感染の可能性が圧倒的に大きいので、西村さんが今これを言い出した理由がよくわからない」と疑問をはさんだ。
まん延防止措置めぐる発言も疑問視
さらに、西村氏が「大阪が新規感染者数1000人でとどまっているのは、まん延防止措置の効果だ」として、まん延防止措置について一定の効果があったことを指摘したことについては、「だったら最初から緊急事態宣言を出しておけばよかったという話。ここへきても、まん延防止措置は効果があったと、政府はいいたいんですかね。西村さん、何を言いたいんだろう。首をかしげる話ばかりだ」。
一方で、内閣府が先週公表した「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」資料によると、女性の失業率は、コロナ以前の7%台から9.2%(2020年4~6月期)に増え、とくに7~9月期はシングルマザーの失業率が大幅に増えた。背景には、コロナで打撃を受けている飲食・宿泊業は女性の就業者が多いため、職を失う割合が高いとの事情がある。
また、DV相談件数も前年の1.5倍、自殺件数は、一昨年の6091人から去年の7026人に1割以上増加した。
コメンテーターで元アナの菊間千乃・弁護士は「シングルマザーの方たちは、養育費はもらっているんでしょうかね。養育費の取り決めをしないで離婚される方が40%以上いて、取り決めをしても払わないのが5割弱というのが現状。交渉するハードルが下がる法改正ができているので、考えてみたらいかがでしょうか」。
コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日)は「コロナ対策を徹底すると、自殺が増える、という短絡的な議論があるが、経済的に困窮している人には、財政支援をするというのが本来の姿だ。財源が足りなかったら高所得者からもらえばいいでしょう」。
(栄)