東京都の小池百合子知事は21日(2021年4月)夜、政府に緊急事態宣言を要請。兵庫県、京都府も同様の要請をした。菅義偉総理大臣は関係閣僚と会談し、今週中にも緊急事態宣言発令について決定を行う意向を示した。
宣言の開始時期は早ければ4月25日から、期限は5月11日から16日を軸に調整中だという。今回の宣言では、より集中的な対策が行われる見込みで、カラオケ店や遊興施設、百貨店などの大型商業施設に休業要請を出し、人の流れを抑え込む方向で検討しているという。
「一律に部活を休みにするのではなく...」
しかしこれに対して、大型商業施設側は反発の声を上げた。日本ショッピングセンター協会の清野智会長は「大規模ショッピングセンターへの一律の休業要請は避けてほしい」、日本百貨店協会の安田洋子専務理事は「百貨店はこれまでも感染対策をしてきた。単発の感染はあっても広がりはない状態だ」と訴え、加藤勝信官房長官と面会し、休業要請を回避するよう申し入れた。
MCの谷原章介は「日曜日に久しぶりに百貨店で買い物をしたら、入店口は1か所しかなく、検温もしていた。対策はしっかりしていた」と言うと、永島優美アナも「そこまで対策しているのに休業要請は納得いかないかもしれませんね」と答えた。
宣言発出中は、学校の部活も中止という意見もある。大阪では授業はオンライン、部活は原則休止。東京は、授業は行うが部活は中止にする意向だという。
教育評論家の尾木直樹は「理屈を言えば、去年3月にWHOがオンライン学習を整備せよとの指針を出しているのに、それができていない。1年もの間何をやってきたのか、無責任すぎる。基礎疾患のある子供は自主休校しているのに、学びが保障されていない。これは許されない。一律に部活を休みにするのではなく、これまでも工夫をしながら部活をしてきた子供たちに知恵を出させたらどうか」と提言した。
橋下徹「人流抑制すれば経済も止まってしまう」
さらに、大阪では飲食店への休業要請、酒類の提供中止が要請される。
元大阪府知事で弁護士の橋下徹は「人流抑制すれば経済も止まってしまう。政府はこの1年で、どこが感染リスクが高いのか分析すべきだったが、濃厚接触者のデータさえいまだに紙ベースでデジタル化できていない。だからAI(人工知能)で分析することさえできない。結局わからないから一律に休業要請ということになる」と政府の無策を指摘。
昭和大学医学部の二木芳人客員教授も「居酒屋や焼き鳥店でつまみだけ食べるということはない。それは休業してくれと言っているようなもの。政府には対策の検証ができていないのでやみくもに幅広の対策をしている。もっと検証が必要だと思う」と発言。
社会学者の古市憲寿は「そもそも東京の緊急事態宣言は意味がない。東京基準だが重症者数は多くない」と自説を訴えた。
橋下は「国と地方自治体の間で責任の所在があいまい。国がプランを決めて自治体が実施するというが自治体は縛られている。政府が責任もってやればいい。僕なら大政奉還するね。国が宣言出すまでじっとしてますよ。地方には補償財源がありませんが、国は出さないという。(略)責任者は誰なのかというあいまいさがずっと続いてこうなっている」と怒りのコメント。
谷原も「強い補償が行われることを望みます」とコメントした。
(バルバス)