新型コロナウイルスの影響でマスク生活が長引く中、マスクが原因で不調を感じる人が増えているという。
都内で頭痛外来専門のクリニックを営む医師の丹羽潔さんは、頭痛で来院する患者の半数以上に、マスクによる頭痛がみられると実感している。
「(コロナ前の)2~3倍どころではないかも」
丹羽さん「もともと頭痛を持っている方は、(マスク着用で)来院回数が増えてしまいますし、市販薬で何とか耐えられていた患者さんが耐えられなくなってくるケースが非常に多いです。マスクによって(頭痛が)確実に悪くなっているとなると、(コロナ前の)2~3倍どころではないかもしれません」
マスク着用によって増えている頭痛のひとつが片頭痛だ。頭部の片側や両側、目の奥に、ズキズキと脈を打つような痛みを発作的に感じ、動くと痛みが悪化する。
原因は、マスクの中で自分が吐いた息を吸って、血液の中の二酸化炭素濃度が上がってしまうことだという。
丹羽さん「実は二酸化炭素はアルコールと同じくらい血管を広げる作用を持っていて、頭の血管が簡単に拡張してしまいます。血管が拡張して起こる痛みを血管痛といって、これ自体がすごく痛いんです。周りについている神経も刺激するので、神経痛と血管痛の二つですごく痛く感じます」
鈴木奈穂子アナ「目の奥がズキズキ...」
博多大吉キャスター「今みんなマスク着けてるから、二酸化炭素が...って言われるとちょっと怖いですよね」
森花子アナウンサー「片頭痛のセルフケアに一番いいのは、まずは人のいないところでマスクを一度外して、30秒ほど呼吸を整える。移動や仕事中でなかなかマスクを外せない時には、首の左右の頸動脈を冷たいペットボトルなどで冷やすと、血管が収縮して楽になるということです。コーヒーや緑茶など、1日200ミリグラム以内のカフェインを摂るのも効果的です。カフェインには血管収縮作用があって、痛みを和らげてくれます。コーヒーだと1日2杯以内が目安なんですが、あまり多量に摂取すると、カフェインが体から抜けた時にリバウンドで脳血管が拡張して片頭痛を起こしてしまうのでご注意ください」
鈴木奈穂子キャスター「マスクが原因かわからないけど、目の奥がズキズキしたり、片頭痛が最近時々あった。確かにそういう時コーヒー飲んでました」
すみやかに病院を受診した方がよい頭痛もある。バットで殴られたような激痛はくも膜下出血。頭がガンガン痛み、38度以上の高熱が続く時は髄膜炎。言葉や手足の不自由がある時は脳血管障害の可能性があるため、医師の判断を仰ぐ必要があるそうだ。
(ピコ花子)