NHKで3月26日午後7時30 分から放送された「ガンバレ!引っ越し人生」を見ました。司会が宮川大輔で、ゲストがIKKO他でした。
春は進学、転勤など引っ越しシーズン真っ盛り。そこで不動産屋さん等で出会った方にお願いし、引っ越しに密着して、その人生を見ていくものです。
まずは、青森から上京する18歳の男の子が登場します。彼は高校を出て、東京の専門学校に入学するのですが、お兄さんが東京でシェフをしていて、二人で一緒に住むために貯金をはたいて新居(一軒家)を借ります。上京する弟を迎えに行き、早速新居に入って、お兄さんはパスタを作ります。
弟は、長い旅の後で、ようやくほっとしてこう言いました。
「お母さんに、お別れのときに何も言えなかった」
青森で見送る母親と、東京に向かう自分はお互い、何も口に出さないで普通の挨拶をして別れるのですが、「お母さん、ありがとう。東京で頑張って来るよ。でも、寂しいよ」と、本音を言いたくても言葉にできなかったのです。 お母さんは普通の挨拶をするのですが、別れてから長期間会えなくなる寂しさに、思わず泣きました。
思わず「ガンバレ!」と画面に向かって叫んだ
次は、システムエンジニアをしていた、56歳男性家族のお話です。56歳でリタイアして、東京で十数年暮らしていた分譲マンションを売って、ご夫婦で湯河原に転居し、みかん農業にチャレンジします。
引っ越しのときに、ガランとした部屋を見て何か寂しそうでした。十数年暮らした部屋には、様々な思い出があるのです。しかし、みかん農業を実現するまでに、1年半くらいかけていろいろなことを学んで、第二の人生を、夫婦揃って歩みだす意欲に燃えていて、明るいのです。
宮川大輔もIKKOも号泣していましたが、「引っ越し」というのは、1つの人生の転機だなと、本当に思いました。「引っ越し」には、今までの生活に別れを告げる「寂しさ・冷たさ」があるものの、次の地での「希望・期待」というものも持っています。今回、この番組に出演した2組の人達の姿を見て、その「寂しさ・冷たさ」と「希望・期待」がよくわかって、思わず「ガンバレ!」と画面に向かって叫んでしまいました。