東京の弱小出版社のグルメ雑誌「グルメシ!」編集部に勤務する編集者兼ライター・菊池いづみ(松本まりか)は名古屋を訪問中、ひょんなことから名古屋出身の美容外科医で「ハルコクリニック」院長・中島ハルコ(大地真央)と知り合った。彼女は「あなた、私を誰だと思ってるの? 美のスーパードクター・中島ハルコよ!」が決めゼリフで、世の中の悩みを正論と毒舌でぶった切る『ぶっ飛びスーパーレディー』だ。
実際、ハルコが一言アドバイスしただけで、菊池の長年の不倫問題にカタがついた上に、不倫相手にだまし取られた200万円も戻ってきた。
老舗2店からの相談
そのパワーに圧倒されっぱなしの菊池は、名古屋メシ企画を編集長・尾石初郎(今野浩喜)に提案し、ハルコとともに再び名古屋にやってきた。
ハルコがイチ押しする名古屋名物のひつまぶし屋『いとう』は、80年続く老舗。今は夫婦と娘の3人で家族経営をしている。ハルコの姿を見つけると、その妻・幸(堀優子)が駆け寄って来て「ハルコさん、大変なんだて」と三河弁でまくしたてる。大手釜飯チェーン店から強引に買収話を持ちかけられており、夫は心労から体調を崩してしまっていた。
菊池が調べたところ、経営はもともと火の車だった。1人娘の真澄(小林亜実)が店を継ぐというが、ハルコは「1人前になるには20年はかかる」とバッサリ。菊池は「80年続く老舗の味が、チェーンに取り込まれてしまうなんて......」と嘆く。
さらに、ハルコの知人で老舗ういろう屋『紫風堂』四代目店主・三島昭宏(田山涼成)からも、跡継ぎ問題で相談が舞い込んでくる。長男・隆行(永嶋柊吾)が『メイダイ=名古屋大学』を辞めてミュージシャンになると言い出したというのだ。