うちわ「配布決定」会議のあきれた実態 兵庫県は結局取りやめ

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   実施されていれば、アベノマスクと並ぶコロナ愚策になったに違いない。兵庫県の井戸敏三知事はきのう14日(2021年4月)、新型コロナウイルスの感染防止策と称していた飲食店へのうちわ配布を取りやめると発表した。およそ効果が期待できない思い付きが県庁内で反対もなく決まったことに、「スッキリ」はあきれた。

  • 番組公式サイトより。
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「専門家が一人でもいれば...」

   井戸知事は「まん延防止等重点措置」の対象地域である神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市の飲食店約1万6000店に、計32万本(1店あたり約20本)の「飛沫防止用うちわ」を配り、「これで口元を押さえてほしい」とPRしていた。しかし、専門家からは「あんなもので飛沫を防げるわけがない」とたちまち批判を浴び、神戸市は「うちわ会食ならOKという誤ったメッセージとなり、かえって感染の危険性を高める」と中止を要請していた。

   いったいどういう経緯でうちわ配布は決まったのか。「スッキリ」が兵庫県の担当者に取材すると――。うちわ会食について話し合われたのは、知事が配布を発表する直前の定例会議の1回きりで、反対意見はあったが、多数でなかったためにそのまま決定されたという。専門家に相談するということはなかった。

   モーリー・ロバートソン(ジャーナリスト)「定例会議に専門家が一人でもいれば、『そんなアイデアは(効果ゼロの)思い付きですよ』でパッと終わったはずです。ところが、そういう人を入れないで、『ああ、いいね』でフワフワと(知事を)持ち上げて決めちゃって、おカネも出しちゃったわけですよね」

   司会の加藤浩次「新型コロナが広がって1年以上もたっている段階なのですからねえ」

   井戸知事は「フェイスシールドからの連想だった」と言い訳したが、日本感染症学会指導医の水野泰孝医師は「そこから間違っている」という。「みなさん誤解しているのですが、フェイスシールドは飛沫を防止するものではなく、医療現場では医師や看護師が目を守るものなのです。マスクとは違います。さらに、うちわでパタパタやったりすれば、かえって飛沫は舞ってしまいます」

   うちわには「会食等は扇子・うちわで飛沫防止を!」と印刷されていて、兵庫県は若者向け啓発ツールとして活用するという。みちょぱ(池田美憂・タレント)は「どうして若者なのか。的外れすぎて...」と笑った。

   坂口孝則(経営コンサルタント)「どのようなプロセスで業者を決めて、なぜ32万本という奇妙な数なのか。うちわ故に、内輪で決めてしまったということなのでしょうかね」

   このあたりもアベノマスクと同じである。

(カズキ)

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