14日(2021年4月)の新型コロナウイルス新規感染者数は、東京で591人と宣言解除後最多、大阪では1130人と過去最多を記録。MCの谷原章介は「特に大阪では重症病床の使用率が97.8%で、変異ウイルスにより若い人の感染が増えている実態が明らかになっています」と報告した。
事実、大阪の重症病床は224床のうち219床が埋まっており、残りは5床。昭和大学医学部の二木芳人客員教授は「重症患者が中等症の病床に入院しているので、実質的には100%を超えている」と警告する。
「ほかの問題とのバランスも考えないと」
大阪の吉村洋文知事は「10代への感染が広がっており、学校対策を強化する必要がある」として緊急対策本部会議を開き、小中高校の部活動の原則休止を要請した。公式大会への出場など、学校が必要だと判断した場合に限り、活動時間を短縮して実施するとした。
大阪府在住の高3女子は「去年は試合が中止になり、練習もできなかった。今年こそはと思っていたのに、4月末の引退試合も行われるか心配」とうなだれ、水泳部に入部する予定だった高1女子は「部活は学生生活の8割を占めるつもりでいた。勉強だけの高校生活では寂しい。登校する気持ちが半減する気がする」と話していた。
社会学者の古市憲寿は「コロナだけを考えれば子供たちに一斉休校をしたり部活を休止したりするのはいいことかもしれないが、子供のうつ病や虐待、自殺などの問題もある。学校に行かないだけでいいのか、ほかの問題とのバランスも考えないといけない」と指摘。
タレントの井上咲楽は「部活動は青春の1ページになる。私の妹の『学校だより』を見ると、びっしりとコロナ対策の説明が書かれている。マスク給食とか体育のランニング時もマスクしているそうです。そこまで対策しているのだから、私は部活動もやらせてあげたいと思ってしまう」と話した。
「やりやすいところに権力を注いでいるだけの政治・行政って嫌ですね」
「尾木ママ」として親しまれている、教育評論家の尾木直樹は「吉村知事は英断されたと思う。『部活は1時間以内』みたいな曖昧なものではなく、きっちりと休止にした。かわいそうだが1~2か月だけのこと。子供たちの気持ちを考えるとつらいのは痛いほどわかるが、去年からの蓄積がある。オンラインで活動したり、自主トレをしたりして対応してきた。この春から大学で授業をして驚いたのは、学生たちの手の上げ方が変わっていたこと。みんな胸元に手を上げるの。これって、オンラインの画面に収まるような上げ方なのよ。新しい文化が生まれていると思う」と話した。
谷原が「部活をしたくて学校を選んだ人もいるわけで、つらいですね」と言うと、永島優美アナは「私も中高6年間部活をやって、その思い出なしに学生生活は語れない。周りの大人が、感染が広がらないように対策を徹底しないといけない」と訴えた。
元大阪府知事の橋下徹は「法律がない世の中は不平等になるんです。人流の抑制なんて掛け声だけじゃダメで、政治が止めないといけない。今は止めやすいところを止めているだけです。学校とか飲食業、テーマパークとかね。感染拡大の一番の要因は一般日働いている通勤者ですよ。これを止めたら収入が減る人が出るが、支援策は不十分でしょ。やりやすいところに権力を注いでいるだけの政治・行政って嫌ですね。大人数の飲食には罰則を適用しないと不公平ですよ」とコメントした。
谷原も「納得いかないですね」と、橋下の意見に共感していた。
(バルバス)