道頓堀喜劇の復活のため、新しい劇団「鶴亀新喜劇」を作り、家庭劇の座長・一平(成田凌)に託すという鶴亀株式会社・大山鶴蔵社長(中村鴈治郎)の決意は変わらなかった。千代(杉咲花)は、素直に引き受けられないと悩む一平をよそに、活気ある道頓堀を取り戻そうと決心していた。
一方、万太郎一座には大変なことが起こっていた。喜劇王と呼ばれていた須賀廼家万太郎(板尾創路)は喉のガンが原因で、声を失い舞台にもう立てない状態だった。しかし最後に1日限りの舞台を大山に許してもらい、執念の芝居稽古を続けていた。
「わしが助けたる」
しかし、若い劇団員の弟子たちが万太郎の稽古についていけない。
そこへ、千之助(星田英利)が現れる。
千之助「お前ら、万太郎兄さんのことなんもわかってへんな。わしが助けたる」
千之助は、声が出せず、身振り手振りの万太郎を相手に掛け合いを始める。それを見ていた弟子たちが笑い出した。
こうして40年ぶりに万太郎と千之助が同じ舞台に立つ。(NHK総合あさ8時放送)