大学の研究室で脳の記憶のメカニズムを研究する『特任准教授』の肩書を併せ持つ弁護士・海堂梓(松下奈緒)は、「裁判は、勝った方が真実」「記憶は塗り替えられる」が信条で、目撃者や容疑者の『記憶』を手掛かりに、時に強引に脳科学を駆使して裁判に勝利する異色の弁護士だ。
海堂が所属する「真実一路法律事務所」の所長・鹿島憲太郎(奥田瑛二)は、「裁判では真実を追求し、正当な判決を受けさせるべき」と主張する40代の新米弁護士・斎田誠(佐藤隆太)を海堂のアシスタントにつけた。鹿島は時にアウトローや現役刑事からも情報を仕入れ、そんな正反対の考え方を持つ2人をアシストしていく。
裁判は大荒れに
そんな折り、彫刻家・冬川忠司(平原テツ)が自宅で殺されているのを、娘・楓(新井美羽)が発見。この殺人事件の被告・冬川沙也加(中山美穂)が、海堂に弁護を依頼してきた。過去にも沙也加の夫2人が不審な死を遂げており、世間で『稀代の悪女』と騒がれている話題の人物だ。
拘置所に接見に訪れた海堂と斎田に、沙也加は「私、殺したの」「無罪にできる?」と不敵な笑みを浮かべ、海堂に挑戦状を叩きつける。
沙也加は果たして、本当に3人の夫を殺した『稀代の悪女』なのか? 有力な弁護材料が集まらないうちに裁判が始まると、沙也加は海堂に追い打ちをかけるように法廷で衝撃発言をする。おまけに、新たに不審死を遂げた者まで現れ、裁判は大荒れに荒れる。
そんな中、海堂は大脳の奥にある「前部帯状回」という領域に着目し、沙也加の不可解な言動の裏にある感情的な葛藤を読み解いていく。そして、海堂が出した結論は......。(よる8時放送)
(寒山)