NHKは2021年4月9日、「NHKが『クローズアップ現代+』の終了を決定したとする記事」が同9日に「一部ネットメディア」に載ったことに対し、「まったくの事実無根」と否定するコメントを公式サイトに掲載しました。
一方、NHKは対象記事やメディアを明示していませんが、該当記事と思われる記事を9日夕に確認すると、記事後段に「加筆」部分があり、NHKから「事実無根」だとして記事削除の要求があったとしたうえで、削除には応じない理由を別原稿として出す考えを示していました。
NHK「まったくの事実無根で、大変遺憾です」
NHK発表文のタイトルは「『クローズアップ現代+』に関する報道に対するNHKの見解」です。本文は短い内容で、「2021年4月9日、一部ネットメディアで、NHKが『クローズアップ現代+』の終了を決定したとする記事が掲載されましたが、まったくの事実無根で、大変遺憾です。執筆者に対し抗議するとともに、記事の削除を求めてまいります」とあります。
このNHKの否定コメント発表をうけ、たとえばスポニチアネックスやデイリースポーツ(いずれもウェブ版)などが9日午後に記事を配信していますが、記事配信メディアについては、「一部メディア」(スポニチ)、「一部ネットニュース」(デイリー)と、やはり具体名には触れていませんでした。
ただ、9日夕段階で、たとえば「Googleニュース検索」で「クローズアップ現代」や「クローズアップ現代+」のワードで検索すると、「NHKが指摘しているのは、この記事だな」というものが1本見つかります。大手ポータルサイトで配信されています。
「内々に」決めた、との報道
この記事の末尾を(9日夕に)みると、先に紹介したような、削除に応じない考えを示す「加筆」部分があるのが確認できました。なお、この記事の本文部分では、複数の関係者情報として、同番組を21年度で終了させることを「内々に」決めたなどとしています。一方、見出しでは「内々に」といったニュアンスはなく、直接的な表現になっています。なお、先に引用したNHKコメントでは「終了を決定したとする記事」が出たとして否定コメントを出しており、「内々に」といった文言は含まれていませんでした。
なお、念のための参考情報ですが、上記「一部ネットメディア」とは、J-CASTニュースや弊J-CASTテレビウォッチではありません。
今後は、指摘を受けたメディアが「加筆」で触れた別原稿が、実際に出るのか、出た場合はどのような内容になるのかに注目が集まります。