橋田壽賀子さんは「不倫」を書かなかった 「殺人」も、その理由とは

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   「人気シリーズ『渡る世間は鬼ばかり』など数多くのテレビドラマを手掛けた脚本家の橋田壽賀子さんが急性リンパ腫のため亡くなりました。95歳でした」とMCの谷原章介が伝えた。

   橋田さんが生涯で手掛けた作品は300作品以上。それでも、「殺人」と「不倫」のテーマだけは決して書かなかった。ドラマのプロデューサーだった亡き夫の願いだったからだ。

  • 橋田壽賀子さんの著書『安楽死で死なせて下さい』(文春新書、2017年)
    橋田壽賀子さんの著書『安楽死で死なせて下さい』(文春新書、2017年)
  • 橋田壽賀子さんの著書『安楽死で死なせて下さい』(文春新書、2017年)

「主人がそう言うんです」

   橋田さんは過去の映像で「どんな切実な理由があっても殺すということはいけない。不倫は絶対だめ。主人がそう言うんです。『不倫と殺人だけは絶対に書くな。それを書かなきゃ食べられないようになったら、ライターはやめろ』って言われたの」と話している。

   「めざまし8」は橋田さんが残した言葉を拾い集め、数々の名作の根底にあるものを探った。

   「『女に何ができる』と言われ続けた私は、『女にしか書けない脚本を書いてやろう』と心に誓ったのです」

   「私が結婚し、お姑さんや小姑の義妹たちができたおかげで『ドラマは家庭の中にある』ということが身に染みて分かった」

   「食べ物が買えるだけあればじゅうぶんです。そうやってずっと『儲けた命』『儲けた人生』で、いままで生きてきました。欲張らないことを覚えたのは、戦争に負けたおかげだと思います」

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