MCの谷原章介が「大阪府の吉村知事のお言葉です。『病床数は右肩上がりというよりほぼ垂直に上がっている状態なので、医療非常事態宣言は数日中に発出することになると思う』。やはり、そこまで状況が切迫しているのでしょうか」と切り出した。
国際政治学者の三浦瑠麗は「分母に当たる病床のキャパシティを上げておくということについては、第3波のころから努力が足りないと言われていました。緊急事態宣言中も、病院に勧告するという知事の権限は行使されていなかった。やるべきことをやらないできて、今いきなり慌てふためくというのは問題です」と指摘。
医療非常事態宣言に「これ、効果ありますか?」
ひっ迫する医療をさらに追い込んでいるのが変異株の存在だ。きのう5日(2021年4月)、大阪では270人のイギリス型変異ウイルスの感染者が確認された。変異株の感染者は軽症でも無症状でも原則入院することになっているため、ますます病床を圧迫しているのだ。
谷原は、大阪の『医療非常事態宣言』について疑問を口にする。「これは具体的に病床を確保していくとか分けていくとかいう中身のものではないんですね。市民のみなさんに周知するというもの。これ、効果ありますか?」
昭和大学医学部客員教授の二木芳人医師「今からでも、実際に効果のある対策をどんどん積極的に取っていかないといけません。厚労省も『第3波を上回るような患者数でも対応できるようにしてください』とお願いはしているけれども、具体策や国の支援についてははっきりしたことを言っていない。東京なんかも、ほとんど新しい仕組みは動いていません」
さて、大阪では5日から、大阪府や市の職員40人が市内の飲食店を巡り、消毒液やアクリル板、二酸化炭素センサーの設置の有無、換気状態などの見回りを始めた。
谷原「これは『自発的』ではなくて、もうチェックと言う形の『監視』だという気もします」
三浦「もともと監視はかなり強まっていました。日本の法令上正しいことかは分かりませんが。他方で、医療機関に関しては全然対策が整っていない」
(ピノコ)