「今、人種など多様性の観点から、普段我々が何気なく使ったり見聞きしたりする表現が変わってきています」と森圭介アナが紹介したのは、女性用衣類の「はだいろ」という表記が問題になったニュースだ。
問題となったのは、コンビニ大手・ファミリーマートが全国発売したプライベートブランドのキャミソール、ショーツ、タンクトップ。関西で先行販売されていた時には色の表記が「ベージュ」だったが、「より幅広い世代に受け入れてもらうため」と、全国で販売される際に「はだいろ」に変えられた。この変更後の表記が「不適切だ」という指摘があり、ファミリーマートは商品を回収する事態になった。
経営コンサルタントの坂口孝則さんは「最近の企業は、年齢、性別、国籍などに関してすごく意識的になっている。肌をブラックに感じる人もいれば、日本人が表現するような薄い茶色だと考える人もいるし、白と考える人もいる。グルーバルな意識を持たざるを得ない」と話す。
「美白」も「レディース・アンド・ジェントルメン」も過去の言葉に?
実際、色鉛筆の色の表記も変わっている。ひと昔前には「はだいろ」と書かれていた色は、今は「うすだいだい」。人の肌の色への固定概念を植え付ける可能性があるからだ。
また、化粧品の花王は今月(3月)、肌の色による優劣を連想させるとして「美白」「ホワイトニング」という表記をとりやめると発表した。
ジェンダーに関しては、「レディース・アンド・ジェントルメン」という呼びかけが消えつつある。オリエンタルランドでは「ハロー・エブリワン」と変更。日本航空も「Attention all passengers(乗客の皆さま)」と変えられた。
司会の加藤浩次「我々世代は『はだいろ』って教わったけど、よくよく考えてみたら肌の色はそれぞれ違うからおかしいですよね。僕自身もアップデートしないと」
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「私も『はだいろ』と聞いて何も疑問も感じないできたことを反省しています。過剰な言葉狩りは良くないが、1番大切なことは相手がどういう印象を受けるか。多様性を考えることとは、どれだけ他者を意識できるかです」。