1999年4月に始まり、きょう26日(2021年3月)、5646回目で最終回を迎えた「とくダネ!」は、スタジオに歴代のリポーターや出演者らが集合し、司会の小倉智昭の22年間を振り返った。
番組冒頭では、「いっぱいLINEとかメールとかが入ってさ、それ読んだら感傷的になっちゃってダメだね。いつも朝とはちょっと違ったよね。22年って長いわ。きょう改めてそう思った」と午前6時前にスタジオ入りした際の小倉の映像が流れた。過去のオリンピック取材や東日本震災の被災地取材、小倉の発案で始まったというオープニングトークや自身のがんを告白した際の映像のほか、親交の深い歌手の大黒摩季やコブクロが登場し、生歌を披露した。友人で俳優の寺尾聰が花束を持ってサプライズ登場した際には、「俺、聰が来たらダメだわ」と思わず目頭を押さえた。
22年間を振り返るなかで、オープニングトークをめぐって日本相撲協会からクレームが来たことも"暴露"し、「(スポーツ紙に)小倉降板と書かれたが、広報部長が降板しちゃった」と笑った。
「これが最後のアマタツ!」
「アマタツ!」という小倉の呼びかけで一躍有名になった天達武史気象予報士は「これが最後の『アマタツ!』なんですね」としみじみ。16年前のオーディションの映像も流れ、小倉は「よく採用されたよね。候補者1人だったの?」と突っ込んでいた。
山﨑夕貴アナウンサーは「政治、経済、医療、音楽にスポーツ、芸能。全てに精通するMCを求められているなんて無理じゃないかと思った。しかし小倉さんはひるみませんでした」「心から尊敬しています」という小倉の妻さゆりさんからの手紙を紹介した。「家内の支えが大きかった」と小倉もさすがにしんみりしていた。
番組の最初から最後まで、小倉の卒業を惜しむリポーターや歴代出演者、コメンテーターらが涙ぐむシーンがちりばめられ、「小倉さん、さようなら、ありがとう」一色の最終回。小倉は最後を「番組をやるというのは1人ではできない。それを思い続けた22年間でした。こんなに長い間できるとは思っていませんでした。ありがとうございました」と締めくくった。
それにしても22年間といえば、小倉の「おはようございます」を聞いてから家を出て登校していた小中学生も、いまや働き盛り、子育てまっしぐらという世代。感慨深く最終回を見た人も多かったことだろう。