なぜ?「津波がすでに到達」と過去形の注意報。20日宮城県沖地震でわかった「限界」?

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   20日夜6時09分に宮城県沖で発生したマグニチュード6.9(同県で震度5強)の地震では、「津波がすでに到達している」との津波注意報が出された。なぜ「過去形」の注意報が出されることになるのか?

   地震発生から2分後の、6時11分に発表された津波注意報は、宮城県に「到達中と推測」され、予想される津波の高さを1㍍とした。ただ、若干の潮位の変動はあったものの津波は確認されず、約1時間20分後の同7時30分に解除された。

   津波警報・注意報を発表する仕組みは、まず、地震発生後1~2分間で、地震の「位置・規模」を推定。次に、津波の「高さや到達時間」を予測する。そのうえで、約3分後に津波警報・注意報を発表する、という段取りとなる。

   このため、震源地が陸地に近いと、警報や注意報が津波の襲来に間に合わないことがある。このため、気象庁は、「強い揺れや、弱くても長い揺れを感じた時はすぐに避難を開始して」と呼びかけている。

専門家「今年は地震発生が多い。長期間の注意が必要」

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   2月13日には福島県沖を震源とするM7.3の地震が発生、福島県・宮城県で震度6強を観測した。過去1年間に発生した震度5以上の地震は以下の通りで、かなりの頻度になっている。

  •   2020年6月25日 千葉県東方沖 震度5弱
  •   2020年9月4日 福井県嶺北  震度5弱
  •   2020年11月22日 茨城県沖  震度5弱
  •   2020年12月12日 岩手県沖  震度5弱
  •   2020年12月18日 新島・神津島近海 震度5弱
  •   2020年12月21日 青森県東方沖 震度5弱
  •   2021年2月13日 福島県沖 震度6強
  •   2021年3月15日 和歌山県北部 震度5弱

   東京大学地震研究所の笠原順三・名誉教授は、「今年の地震発生は多い」としたうえで、「和歌山の地震活動は南海トラフの地震活動と関係がある可能性があり、先月の福島の地震は今回の地震を誘発した可能性がある」という。「付近では地震が活発化することがあるので、長い期間注意が必要」としている。

   小倉智昭キャスター「今度の地震は東京も結構長く揺れたよね。震度3と言う以上に強く感じたよね」

文   栄| 似顔絵 池田マコト
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