昭和12年、竹井千代(杉咲花)の父・竹井テルヲ(トータス松本)が亡くなって5年がたち、千代は30歳になった。夏に始まった日中戦争で日本軍は勝ち続け、日本中が沸いていた。
鶴亀家庭劇でも戦争を題材とした愛国ものの芝居「頑張れ!集配婆さん」が人気となっていた。千代は一平と相変わらずの二人暮らし。鶴亀家庭劇の団員たちを世話し、舞台に出れば大盛況で生活はそれなりに充実していた。
自分と境遇が近いと感じた千代は世話を焼き始める
年の瀬のある日、鶴亀株式会社社長・大山鶴蔵(中村鴈治郎)の命により熊田(西川忠志)が15歳の少年・松島寛治(前田旺志郎)を劇団に連れてきた。寛治の父親は新派の座長だったが先ごろ亡くなったという。
熊田「年明けに遠縁のある者が迎えにくるので、それまで面倒みたって欲しい」
千代は、身よりを亡くしてきている寛治のことを、自分と境遇が近いと感じ世話を焼き始める。
子供のいない千代にとっては、わんぱくな寛治との毎日との生活が新鮮だった。
(NHK総合あさ8時放送)