「オリン"ビッグ"なら...」と小倉、問題の本質には突っ込み不足 五輪開会式統括者辞任の話題を一足遅れで特集

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   東京五輪パラリンピックの開閉会式を演出する統括者である佐々木宏氏(66)が、タレントの渡辺直美の容姿をイジるようなアイデアを提案したことが明るみに出て辞任したニュース。他局の各ワイドショー番組がきのう18日(2021年3月)に特集した話題を、「とくダネ!」は一足遅れのきょう19日、冒頭で取り上げた。

   番組では、佐々木氏が演出メンバーのグループLINEに送ったという、豚の絵文字から始まるメッセージの写真など、「週刊文春」(3月25日号)のスクープ記事を紹介。「オリンピックの語尾をピッグというダジャレにした」「ざっくばらんにやりとした中で、私が調子に乗って出したアイデア」などとする4ページにわたる佐々木氏の謝罪文や、渡辺直美が公表したコメントも伝えた。

   佐々木氏は広告大手「電通」の出身で、数々の人気CMや2016年リオ五輪閉会式で「安倍マリオ」を演出した。番組では「広告界ではレジェンドやカリスマと呼ばれるほどの人物」と紹介し、「(渡辺直美を)よりキュートに演出して楽しく見せるという気持ちしかなかったと思う」「人柄はめちゃくちゃ人気があり、面倒見もいい」という佐々木氏の元部下の話も伝えた。

   渡辺直美はきのう18日、「体が大きいと言われる事も事実ですし、見た目を揶揄されることも重々理解したうえで仕事をしている」「私自身はこの体型で幸せ」などとするコメントを出している。

擁護のコメントも

   ニュースをまとめたVTR終了後、司会の小倉智昭は「渡辺直美さんをどう使おうとしていたのかという意図がはっきり見えてこないので、単に容姿侮辱として片づけられない問題かもしれないね」「これがもし『オリンピッグ』じゃなくて『オリンビッグ』で、お相撲さんと直美ちゃんがキレキレのダンスをしたら盛り上がっただろうし、紙一重のところはあるんだよね」などとコメント。これに引きずられたのか、金曜スペシャルキャスターのお笑い芸人のカズレーザーも「こういう発言はしちゃダメだけど、ブレスト(ブレーンストーミング)の場で熱くなって出ることもある。ここだけ切り取って出されるのは不平等な気もする」となぜか佐々木氏を擁護するかのようなコメントをしていた。

   中瀬ゆかり(「新潮社」出版部部長)「1年前のLINEがなぜこのタイミングで出たのかというと、森喜朗(組織委員会前会長)さんの発言の流れがある。いろんな意図を感じますね」

   小倉「オリンピックまであと4カ月しかないのに、統括が辞任してどうするんだろう。これが尾を引いて、開会式の問題が複雑にならないことを祈ります」

   この問題の本質は、ジェンダーの平等や多様性の尊重といった精神を掲げるオリンピックの開閉会式の演出を、人の外見の特徴をもとにしたアイデアを思いついて提案するような人物が統括していたこと自体にあるのだが、森喜朗氏の女性蔑視発言の際は歯切れのよかった「とくダネ!」も今回は突っ込み不足。まさかテレビ局の収入源であるCMを牛耳る電通に配慮したわけではないだろうが...。

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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