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自民党への入党強制していた澤田社長

   私は先週、総務省とNTTの接待スキャンダルは、NTT内部の反澤田の人間たちがリークしているのではないかと書いた。案の定今週は、澤田社長の思想信条が問われている。

   澤田は、保守思想の持ち主で、普段着は迷彩服、社長室にはゼロ戦の模型が置いてあるという。

   「そういう保守思想が一部の自民党議員からシンパシーを持たれています」(澤田の知人)。迷彩服やゼロ戦好きはまだいいが、部課長に自民党への入党を強制するとなると、「憲法上の『結社の自由』(第21条)が侵害されていることになる」(上脇博之神戸学院大学教授)

   NTTで管理職になると、自民党支持組織である情報通信懇話会への入会を義務付けられ、現金を徴収される。選挙時には街頭演説などの動員がかかり、年次有給休暇を取得して参加するそうだ。

   秋には各部の総括部長が責任者になり、自民党に入党するよう指示が出され、党員申込書が配られ、年会費6000円を払わされるという。これは「メール禁止」で、すべて口頭で行われる。

   これは澤田が社長になってからよりプレッシャーが強くなってきたそうだ。

   NTTが政府が発行済株式総数の3分の1以上を保有している特殊会社だとはいっても、これでは自民党の丸ごと支援団体ではないか。

   総務省スキャンダルでは、既に谷脇康彦審議官が辞任している。武田総務相、澤田NTT社長も辞任に追い込まれるか。文春はまだまだ手持ちの札はありそうだ。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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