花見をめぐる長崎幸太郎・山梨県知事の発言が波紋を呼んでいる。先週水曜(2021年3月10日)、「歓送迎会、お花見ぜひやってください。やることで経済がまわる側面がある」と発言したからだ。
この発言に苦言を呈したのが加藤官房長官。翌日11日の会見で「政府としては年度末の行事に事務連絡を出している」と発言。通知書類には「歓送迎会、新歓コンパ、謝恩会、花見に類するものについては自粛を働きかけること」と明記しているというのだ。
「山梨は押さえ込んでいる。十把一絡げの通知は乱暴」
これに対し長崎知事は「田舎の歓送迎会や花見に口を出さないで。我々水準の対策を行っていないところと十把一絡げにして自粛せよという一本調子の通達は乱暴。ダメだと言っている暇があればワクチンのスムーズな確保と配分をお願いしたい」と反発した。
山梨の感染症対策はどうなっているのか。番組の直撃取材に知事は「山梨県にお越しになって飲食店に足を運んでいただきたい。鬱陶しいくらいアクリル板に囲まれ、体温計や空気清浄機、カーテンの仕切り、20分おきのアルコール消毒をしている。職員が店に足を運んでチェックし、39項目を満たしている店にはグリーン・ゾーン認証を出している」と説明する。
こうした対策もあり、山梨県は3月の新規感染者が累計14人。入院患者5人、重症者は0と、ほぼゼロコロナの水準まで押さえ込んでいる。
知事の発言に飲食店経営者は「本当にうれしいの一言。ここまで徹底してやっているので安心してグリーンゾーンの店に来ていただきたい」と語る。知事は「首都圏の方も緊急事態宣言が解除された際にはお越しください。その際、『少人数・普段一緒のメンバー』『体調悪いときは不参加』『会話はマスク』のルールを守ってください」と語る。
キャスターの立川志らく「こうするのが理想で、東京もこうすれば飲食店にみんな行く事ができる。ただ、『いつも通り』と言えばいいのに『ぜひ』と言ってしまった。東京で花見できないから山梨に行こうとなっている」
メインコメンテーターの田村淳「発信の方法だと思う。過度に煽る必要はない。お酒飲んじゃったらルールはあってないようなものになる」
福田麻貴(3時のヒロイン)「成功モデルということが広がらず、『ぜひやってほしい』という言葉だけが広まったのはもったいない。自信があるからこそ出た言葉だと思うが、受け取る側が違う感じで受け取ってしまった」
望月優大(フリーライター)「国が自粛させたいのであれば、間接的に知事に言わせるのではなく直接メッセージすべき。書類を送っておいたというのはちょっとずるい」