番組によると、政府は16日までに、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言を21日に解除を目指す方針を決めたという。
ただ、「ワンボイス」といわれた1都3県知事の足並みはそろっていない。
埼玉県の大野元裕知事は「解除の要請を行う段階には来ておりません」。同県の15日の感染者は72人で、前週比では1.19倍となった。「新規陽性者は、下げ止まりどころかリバウンドの兆候を示しています」。
千葉県の森田健作知事は昨日午後、緊急記者会見で、10代から80代の男女17人の変異株が発見されたことを発表。「うち12人が同一施設(昼カラオケ)を利用しており、県内で初めて、変異株を原因とするクラスターが確認された」と危機感をあらわにした。「解除」については、「もう大丈夫というわけにはいかない」。
「延長でも解除でも、今までのやり方では難しい」と尾身会長
一方で、神奈川県の黒岩佑治知事は「総合的にみると、神奈川県は解除の条件は整っている」。同県の新規感染者は昨日15日で、55人。前週比で0.93倍と先週(1.02倍)を下回り、病床使用率もステージⅡに近づいた。「さらに延長と言っても、みなさんの気持ちがもう続かないのではないか」。
小池百合子・都知事は15日夕、「検査、調査を強化している。医療提供体制を拡充するために、病床数の確保を進めています」として、宣言解除には言及しなかった。昨日の新規感染者は175人、7日連続で前の週の同じ曜日を上回った。
FNNの13,14日の世論調査では(電話1186人回答)、1都3県で延長された緊急事態宣言について「解除できる」が21%、「解除できない」が73.4%だった。
先月末に宣言が解除された愛知県では、昨日の感染者は15人で、リバウンドは見えない。大阪市の焼き肉店では時短営業が1時間延びて午後9時までとなったが、「(客は)少し増えたが、まっすぐ帰る人がまだ多いみたいです」。
15日の参院予算委員会では、政府の対策分科会の尾身茂会長は、「解除するか延長するか。いずれにしても、今までのやり方ではなかなか難しいと思う。以前は、接待を伴う飲食店が中心だったが、いろんな職場や見えないところで起きている可能性が極めて高い。それを放置したままで、延長、解除しても本質的な解決にはならない。しっかりした現状把握、検査、調査が非常に重要だと思う」。
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