大阪の道頓堀近くのマンションの真ん中に不法投棄のゴミの山。スーツケース、冷蔵庫、洗濯機、布団、マットレス、体重計もある。歩道にもはみ出し、まるで粗大ゴミ置き場だ。「ふざけんじゃねぇと思う」「火事とかあったら危ないです」「いつ崩れてもおかしくない」と住民は激怒している。
いったい、誰が捨てるのか。記者が夜間に現場で張り込んでいると、赤い服を着た男性がやってきて、何かを捨てた。「いま何か捨てられました? あれは木ですね」とその男性に話しかけると、男性は「捨てへん、捨てへん。持っていくんや。家に持って帰る」と言って、そのままどこかへ行った。
張り込み3日目の夜。白いワゴンがやってきた。車から2人の若い男性が出てきて、ゴミの山を確認すると、後ろのドアを開け、洗濯機や冷蔵庫を降ろして置いた。記者が「いま、捨てられましたね。なんで捨てはったんですか」と聞いても、2人は何も答えず、冷蔵庫だけを車に戻し、現場を去った。
大阪市が撤去した後も、また不法投棄がはじまっていた...
住民の苦情で大阪市が撤去したが、担当者は「最近は主に家電製品が出るようになりました。歩行者の危険にもなりますし、不法投棄は犯罪ですので、ほんまにやめてもらわないと困るんです」と語る。わずか40分ほどできれいになったが、後日現場に行くと、また旅行バッグなどが捨てられていた。
近隣住民は「コロナの影響で廃業し不要になったものを投棄しているのでは」といい、マンションの管理会社は「閉店した店の人が冷蔵庫を捨てたという噂を聞いた」などと話している。
司会の羽鳥慎一「コロナの影響の可能性はどうですか」
青木理(ジャーナリスト)「やはり、事件事故の背後には時代とか社会の風潮が常に横たわっていますから」
羽鳥「捨てている人にも事情があるかも知れませんが、不法投棄ですから、これは許されることではありませんね」