きょう15日(2021年3月)のあさイチは「PTA」特集だった。
新学期のスタートが近付いてきているが、この時期子供がいる家庭を悩ませるPTA。春は役員決めの季節でもあるのだ。
できればやりたくない...と思っている人が多いだろうが、コロナ禍の今、PTAも変わりつつある。
古野晶子アナウンサー「実はこの役員決め自体をやめちゃったというPTAがあるんです」
強制されないほうがかえって「私、行けるかな」と参加しやすくなる
さいたま市の大谷場東小学校のPTAは、春の役員決めをなくした。
PTA会長を務める福戸美帆さん「くじ引きは自分の中ですごく抵抗がありました。『ああ引いちゃった』と思った方が多分ほとんどだった。ため息が聞こえてくるので辛いものがありますよね」
みんながやりたくない仕事を誰かに押し付けるのをやめようと、福戸さんたちが決行したのが「PTAのダイエット」。ベルマークの仕分けなどをする文化委員会、来年度の委員を選ぶ選考委員会、広報誌づくりをする広報委員会の3つを廃止し、ベルマークの仕分けや広報誌づくりは参加自由のボランティアが行うことにした。
福戸さん「ボランティアで残せるのであれば、やりたい人がやれる時に集まってできる範囲内のことをやればいい。集まらなかったらやらなければいいし、もう少しゆるく考えようと」
古野アナ「PTAに詳しいフリーライターの大塚玲子さんによると、『つど募集』という考え方なんです。集まった人だけでできることをしていこうということで、それぞれの仕事で委員を決めていると、自分の仕事以外だからできないという時があるんですけど、つど募集だと『この時間に皆さん集まれればやりますよ』といって、『じゃあ私行けるかな』と参加しやすくなるということです」
「本当に子供のために必要なら、予算をつけて公的にやればいい」
ゲストの青木さやかさん(タレント)「PTAって子供のことを考えてやるから、『この委員がなくなったことによってこの子たちの何かがなくなる』ということを考えると、ちょっとな...と思ったりもします」
古野アナ「福戸さんたちのPTAでは本部役員が9人くらいいて、その中でできることをやっていく。プラス『やっぱり広報誌つくりたい』というボランティアの人たちも出てきて、意外と全部がなくなったわけではなかったということだったんです」
名古屋大学准教授の内田良さん「PTAって元々ボランティア、やりたい人がやるということなんですよね。ただPTAの活動は子供のためにやるでしょう。子供のためと考えると『やんなきゃいけない、やんなきゃいけない』といって結局強制的になっていく。だけどやれる人ベースで考えていくことを基本にしなきゃいけないかなと思います。まずダイエットは必須だと思います。もし本当に子供のためにやんなきゃいけないという話だったら、予算をつけて公的にやってくってことを考えないといけない。まずはやってもやらなくてもいい、でもやれるんだったらやろうねという仕組みで考えることが必要かなと思います」