美浜学園高校女子バスケットボール部の元顧問・安東勝仁(伊武雅刀)の自宅兼合宿所で、安東の妻・佳恵(余貴美子)と息子・悠一(味方良介)と一緒に暮らす歴代バスケ部部長の3人も、それぞれに転機を迎えようとしている。
夫に不倫されて別れた主婦・榎木香菜(山口紗弥加)は、ベンチャーIT企業「キープコンサルティング」代表取締役社長・庄野壮介(村上新悟)の協力を得て、主婦のすきま時間をビジネスにつなげるアプリ「スキマッチ」の開発に懸命だ。
上層部の派閥争いのトバッチリで関連会社の遊園地「エイトわくわく王国」に左遷された大手広告代理店「エイト広告」のキャリアウーマン・鶴賀優子(財前直見)は、派閥争いに決着がついて本社に呼び戻されることになった。
リッチなキラキラ女子を演じていたSNSが炎上したスーパーのレジ係・三代澤茜(桜庭みなみ)は、まだ新たな一歩を踏み出せないでいた。
そんなある日、定年退職後に失踪して死亡宣告を受けた安東が、東京・世田合区三沢通りの生花店の売上金300万円が積んであった自転車を盗んだとして警察に逮捕された。
だが、その自転車を盗んだのはピンクのマフラーを首に巻いた女で、偶然にも、システムエンジニアとして職場に向かう途中の悠一がその現場を目撃していた。安東はその女をかばい、手つかずのままの現金を持って盗んだ自転車で出頭したのに違いない。
家族と再会した安東は再び姿を消す
警察署に駆けつけた香菜と悠一は安東と再会し、悠一の証言により、安東は釈放された。だが、2人が失踪の経緯を聞こうとしたところ、安東はタクシーに乗って再び姿を消してしまう。それを知った佳恵はある決断を下す。
一方、香菜は、開発を進めるアプリ事業に資金を出してくれる銀行との契約の日と、娘の環(根本真陽)のピアノ発表会の日が重なっていることに気づいた。「自立したい」「変わらなきゃいけない」と焦る香菜は、契約を優先することに決める。優子や茜は「らしくない」と注意するが、香菜は「人生がかかっている」と言い放ち、その日、娘のピアノ発表会ではなく、契約に向かった。
そんな香菜に文句も言わずに発表会に臨んだ環だったが、途中で感情を抑えきれなくなり、演奏を放棄して会場から姿を消してしまった。
果たして母と娘は家族の絆を取り戻すことができるのか? 「僕なら君を幸せにできる」と香菜に猛アタックする庄野と、香菜に密かに思いを寄せる悠一の恋の鞘当ての行方は? そもそも安東はなぜ失踪し、どこで何をしているのか? それぞれの思いが錯綜する中、それぞれに大団円を迎える。(よる10時放送)
寒山