「新型コロナウイルスの緊急事態宣言の再延長を巡って東京都の小池百合子都知事と3県の知事が一つになっていなかったようです」と司会の羽鳥慎一が伝えた。神奈川県の黒岩祐治知事から出てきた話だという。
黒岩知事によると、1日(2021年3月)に小池知事から「延長せざるを得ないでしょう」と電話があり、黒岩氏は「もうちょっと様子を見させてください」と答えたが、翌2日に「きょう、西村康稔経済再生相に会いに行きましょう」と話しがあり、黒岩氏は「えぇっ?」と驚いた。文書には2週間延長を要請すると書いてあり、「他の知事さんは大丈夫?」と聞くと、埼玉県の大野元裕知事、千葉県の森田健作知事も賛成しているということだった。
だが、黒岩氏が森田氏と大野氏に確認すると、2人は「黒岩知事が賛成しているというから、私も賛成、ということになった」という話だった。「僕、賛成していない」と説明し、西村大臣との会合は取りやめになったという。
黒岩氏は3日の1都3県知事のウェブ会議で「足並みをそろえようと大事な時にこういうことをやられると信頼関係が薄れます。こういうのはダメです」と苦言を呈し、小池氏は「先走って申し訳ないと」謝罪した。
知事らの動き知り、菅首相が先手
その当日に菅首相が突然、「自分で判断する」と2週間延長を突然発表した。それについてジャーナリストの田﨑史郎氏は「菅首相は知事らの動きを知っていた。『後手』との批判を避けるため先手を打った」と解説する。「小池さんと他の3人は違っていた。自分が1都3県を動かしているんだ、さらには政府を動かすんだという思惑の方が強かったのではないか」とみる。
司会の羽鳥慎一「黒岩さんは最後は、みんなでやっていきましょうと引き取ったようですが、これから1都3県、大丈夫ですか」
田﨑氏「黒岩さんは本当は怒っていたんですよ。でも、大人ですから今後もやっていくと思います」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「小池さんを見ていると、これから自分がどうやって政治家の地位を保てるかという面が見えてきますね。知事の次は国政を見ているんでしょ。政治よりも感染対策で国を引っ張ってほしいですね」