菅義偉首相はきょう5日(2021年3月)午後9時から会見して、「首都圏の1都3県に出されている新型コロナウイルス緊急事態宣言の2週間延長」を発表するが、2週間の延長で感染は沈静するのか。専門家は短すぎると指摘している。
東邦大の小林寅喆教授は「延長するなら3月いっぱい。延長後もいままで通りでは効果は限定的。『人の流れを抑える対策』が必要」としている。日本医科大の北村義浩特任教授は「2週間の根拠が不明。延長するなら4月初旬まで。花見、春休み、新学期まで規制すれば感染者をさらに抑え込める」としている。
なぜ、2週間という中途半端な延長になったのか。若林有子キャスターによると「政治アナリストの伊藤敦夫さんは、背景に政治的意図があるからと指摘しています。2週間なら東京オリンピックの聖火リレーのスタート前に解除となるからで、緊急事態宣言と聖火リレーが"同時進行"になったら、オリンピックの開催が危うくなりかねないためということです」
3月21日までなら聖火リレーに間に合う
キャスターの国山ハセン「2週間延期なら3月21日までということで、3月25日に福島で始まる聖火リレーの前に終わるということです」
キャスターの立川志らく「伊藤さんの話は、きのう、私が『ひるおび!』で言ったことで、伊藤さんは見てたんでしょうね」とちゃかした後、こんな自説を披露した。「(2週間延長で)感染者を2ケタまで下げて聖火リレーやりましょう。聖火リレーで世の中盛り上がったらGoToやりましょう。そこでガッと感染者が上がったら、もう一発ギリギリのところで緊急事態宣言して、抑え込んだところでオリンピック――というのが政府のシナリオですよ。下種の勘繰りですがね」
アン ミカ(タレント)「延長するなら、きめ細かな補償が必要ですよね」
今夜の会見で、「2週間延長します。国民は一層のご協力を」とただ要請するだけでは、あまりに能がない。「菅内閣としてはさらに感染を抑え込むために、こんな追加対策を実施します」というものを打ち出せるかどうか。