福岡県篠栗町で当時5歳の碇翔士郎くんを餓死させたとして、母親の碇利恵容疑者(39)と知人の赤堀恵美子容疑者(48)が保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された。外から見ると2人はいわゆるママ友同士だったが、実際は赤堀容疑者が碇家の生活を管理し、食生活などをコントロールしていたと見られている。2人の関係はどんなものだったのか。
福岡県警の会見によると、赤堀容疑者は碇容疑者の夫が浮気をしていると碇容疑者にすり込み、架空の裁判をでっちあげ、「裁判に勝つためには質素な生活をしないと」などと言って倹約することを求めていた。その言葉を信じた碇容疑者は、赤堀容疑者に調査費用の名目でお金を渡していた。それは生活保護費や児童手当など総額およそ200万円に上る。(赤堀容疑者はすでに詐欺と窃盗の容疑でも逮捕・起訴されている)
隣人「お姉さんかと思った。言いなりになっていた」
2人は2016年、子どもの幼稚園で知り合った。亡くなった翔士郎くんが生まれたころからの知り合いということになる。2018年には赤堀容疑者が碇家に急接近。2019年には一家の食事量などを制限するようになっていた。
碇家の生活は困窮し、わずかなお米をおかゆにして家族で分け合っていたほどだった。そして2020年4月、碇翔士郎くんは重度の低栄養状態に陥り餓死した。死亡時の体重は平均体重の半分の約10キロだったという。
赤堀容疑者をよく見かけたという碇家の隣人は、「朝6時半とか、けっこう早い時間でした。荷物を持って、子どもを連れて遊びにきていました」と話す。一方で、2人の関係性に違和感を持つこともあったようだ。「お姉さんかと思った。言いなりになっているんだろうと思った。態度が違った。その女(赤堀容疑者)は1番堂々としていた」と隣人は言う。
また、碇容疑者には亡くなった翔士郎くんを含め3人の子どもがいるが、泣き声などは1度も聞いたことがないという。「生活感が見えないというか、物音ひとつしない感じだった」と隣人は話す。
赤堀容疑者はどんな人物だったのか。赤堀容疑者がよく行っていた弁当店に勤めていた女性は、事件について「驚いたけど、そんな感じはありそうだなとも思った」と話す。赤堀容疑者はよく店にクレームをつけ、店員を自宅に呼びつけて怒鳴り散らしていたという。
司会の加藤浩次「マインドコントロール状態になってしまい、どんどん逆らえなくなってしまうという事件は過去にもありました。シグナルも発信できないほどの精神状態だったのかも知れない。全容はまだ分かりませんので、出てき次第お伝えします」