7日までの「宣言」解除に高まる慎重論! 広がる「変異株」、不安残る医療体制...

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   きのう1日(2021年3月)の東京の新型コロナウイルス新規感染者は121人で1週間ぶりに200人を切った。しかし2月27日土曜日は337人、28日日曜日は329人と前週よりも増えていて、下げ止まりが懸念されている。政府は予定通り緊急事態宣言を3月7日までで解除したいようだが、1都3県の知事らからは慎重な声が相次いでいる。

   リバウンドを恐れる慎重派の1人、政府分科会メンバーで東京財団政策研究所の小林慶一郎氏は、そうならざるを得ない2つの新しい事情を挙げた。「1つは変異株。感染力が1.5倍くらいということなので、(1日の新規感染者数の)目標人数をもっと下げなければならないと言っている専門家もいます。もう1つはワクチン接種体制です。医療機関はこれから忙しくなりますから、もっと医療機関に余裕を持たせないといけません。そういう意味でも感染者を減らさないといけないんです」(小林氏)

専門医「去年は花見の人出で緊急事態に。28日まで延長望ましい」

   日本感染症学会指導医の水野泰孝医師は「首都圏の医療事情はステージ3相当のところが多いので、解除して万が一感染者が増えた時に、ここに負担がかかることは予測できます。また、3月はイベントが多い。昨年は花見の時季に人出が多くなり、それが契機になって緊急事態宣言が発令された。その辺を考えると、3月28日頃まで延長でも良いのではないか」と言う。

   秋元里奈(オンライン直売所「食べチョク」代表)「目標をクリアしても延長するとなると、モチベーションを保てなくなってしまう。延長するにしても、ちゃんとゴールを明確にして再スタートを切るということがセットで必要です。複雑な状況だからこそ、国民と慎重なコミュニケーションをとって丁寧に何回も説明する必要があると思います」

   司会の加藤浩次「当初は『ステージ2が見えてきたら解除』って言っていたのに、今は『変異株などがあるからステージ1が見えてこないとダメだ』という状況になったのが分かりにくいですよね」

   小林氏「全くおっしゃる通りで、目標がどんどん逃げて行く感じになってしまっている。変異株については去年の12月から分かっていたわけで、目標の設定の仕方がまずかった気がします。新しい事情が出てきたらちゃんと説明すること、そして政府や自治体は積極的疫学検査や水際対策などをしっかりやっていかないといけない。やるべきことをしっかりやっている姿を見せた上で『申し訳ないけれども延長させてください』と言うべきでしょう」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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