きょう26日(2021年2月)の「プレミアムトーク」は、俳優の遠藤憲一さんがゲストだった。
俳優一筋38年の遠藤さんだが、きっかけは何だったのか。
遠藤さん「高校中退しちゃって。夏休みに教科書を(机に)入れっぱなしにしてたら先生に燃やされちゃったんですよ。(家から)高校まで2時間かかってたんです。一気に嫌になって辞めちゃって、バイトを転々としているうちに、アルバイトをやる感覚で養成所の募集記事を見て入ったっていう、すごい安直な感じだったんですけど、そこで演劇に巡り合って好きになってやり始めたって感じです」
「脚本家目指してたわけじゃないのに勉強の域を超えちゃって、苦しくてやめた」
21歳で俳優デビューした遠藤さん。40歳で三池崇史監督の映画「天国から来た男たち」に出演して注目を集めるまで20年近い下積みを経験したが、その間に意外な活動を経験していた。水谷豊さん主演のドラマ「刑事貴族2」(1991~1992年放送)に、俳優としてではなく、脚本家として参加していたのだ。
遠藤さん「役者の勉強って何していいのかがわからなくて、テレビドラマ見たり映画観たり演劇見たり本読んだりの他にやれることないのかなと思ったのと、そんなにテレビの仕事をいただいてなかったので、自分で出れるような作品を自分で書いてみたらどうなんだろうと思って、20代後半くらいからコツコツ書くようになって。5年目くらいで、刑事貴族の前のシリーズで犯人役で出演した時に、プロデューサーさんに『遠藤くん脚本勉強してるらしいな、ちょっと持ってこい。感想言ってやるから』って言われて。持って行ったら、今度水谷さん(主演)のシリーズやるから書いてみろって言われて、テレビドラマ5作品書かせていただきました」
博多大吉キャスター「ご自身の脚本をそうそうたる役者さんが演じるのはどんな気持ちでしたか」
遠藤さん「自分でバーって書いてそれを清書してで2週間くらいかかって、それを持って行って、今度会議があるんですよ。こう直してああ直してって言われて持ち帰って書き直してまた持って行くっていう。5作目の時は昼くらいに会議があって、全直しになっちゃったんです。翌日の夕方までに書けって言われて、東宝の会議室で初めてカンヅメを経験して。それが苦しくて、脚本家目指してたわけじゃないのに勉強の域を超えちゃって、自分が出演してるわけじゃないんで、それを最後にやめちゃいました。のちのち演じててもいろんなアイデアが浮かぶようになったのは脚本を勉強しててよかったなと思ってるんですけど」
文
ピコ花子