山田真貴子内閣広報官が高額接待を「心の緩み」と陳謝 大蔵省の接待問題から20年たち倫理規定は形骸化

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   菅義偉首相の長男が勤める衛星放送関連会社から、2019年11月に高級和牛ステーキや海鮮料理など1人7万円以上の接待を受けていた山田真貴子内閣広報官が2月25日(2021年)、国会に出席し、「公の信用を損ない反省している」と陳謝した。山田広報官は答弁で、この会食の席に秋本芳徳前総務省局長がいたことや、BS、CSなど放送事業に言及する発言があったことを認めた。

   総務省の調査では幹部4人と職員らが延べ38回、計53万4101円の接待を受けていたことが明らかになっており、11人が減給処分を受けている。

   国会で追及された山田広報官は「心の緩みがあってチェックが十分でなかった。相手が誰かチェックしたうえで会食に臨む必要があった」と述べ、ほかの企業との会食では割り勘だったと証言した。山田広報官は月収117万5000円の6割、70万5000円を自主返納した。

   菊地幸夫弁護士は「許認可権を持っている役所は、対象の事業を行っている人や事業者との関わり方には規定が設けられている。山田広報官が会食した東北新社の子会社は利害関係者であると報じられている」とコメント。

   接待は国家公務員倫理規定に違反するが、割り勘での飲食は違反ではない。ただし、1万円以上の場合は届け出が必要とされる。会食で秘密を洩らしたら国家公務員法違反に当たり、1年以下の懲役50万円以下の罰金の可能性もある。また、便宜を図る行為があれば贈収賄罪に該当し、5年以下の懲役を科せられる可能性もある。

菊地弁護士「今回の処分はちょっと甘いと思う」

   菊池弁護士は「かつて大蔵省の役人がノーパンしゃぶしゃぶなどで接待を受けていたことがあり、それがきっかけとなって規定が作られた。それから20年たって、形骸化してしまった」としたうえで、罰則について「幹部であり、多数回にわたっているので、今回の処分が適正かというと、ちょっと甘いのではないか」と指摘した。

   キャスターの加藤浩次は「バレたらこういうことになるのはわかってるはず。東北新社側も調べて発表すべきだと思う。野党はこの件についてもっと追及してほしいと思います」とコメントした。

文   バルバス| 似顔絵 池田マコト
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