栃木県足利市の西崖山、天狗山で大規模な山火事が発生。2月25日(2021年)で5日がたつが延焼は続いており、近隣住民210世帯に避難命令が出ている。陸上自衛隊がヘリコプターで消火活動を行っているが、火災はまだ鎮火のめどが立っていないという。
キャスターの加藤浩次も「火災の範囲が広がっている状況」と心配げ。
2月24日、現場近くの西宮町の足利第一中学校前を訪れたリポーターは「火災現場からは離れているが、煙の臭いがマスク越しにも感じられる」と話す。付近住民は「夜、暗くなると火が見えて、不安で眠れません。ほんの30分くらいで一気に火種の位置が下がってきている」と訴えた。住民の言う通り、火は広がっており、22日には10万平方メートルだった火災範囲が、24日には76万5000平方メートルまで拡大した。民生委員が近隣を走り回り、避難を呼びかけていた。
足利市の和泉聡市長は火事の火元について「登山者やハイカーの休憩所が出火元かと推測している。食べ物を作るための火やたばこの不始末の可能性もある」と、火の不始末の可能性に言及した。
陸上自衛隊のヘリが上空から消火活動
25日も、朝8時前から陸上自衛隊のヘリによる上空からの消火活動も開始されている。
リポーターによると、燃えているのは、かなりの量が堆積している落ち葉や下草で、ヘリが大量の水を投下しても、そこまで水が浸透してない状況。深い落ち葉の層の下の部分に火種が残っているところもあり、そこからまた火の手が上がることも懸念されているという。消火活動はヘリからの放水のほか、隊員が20リットルの袋に水を入れて山に入り、人力で消火もしているが、人員が足りていない。
消防署の夜勤明け職員が消火活動に当たったり、休み返上で消火に当たったりする職員もおり、24日からは群馬など周辺消防署の応援も来ているが、それでも人員補充の必要があるという。
元消防官で防災アドバイザーの永山政広氏は「木よりも地表が燃えている状況。継続的に水が届かない限り治まらない。ヘリの水ではなく人が入って水をかけていく必要がある。長期戦になるので、人を集める必要がある。また、水道だけではなく、川や池の水も活用すべきかもしれない。タンク車で消火用の水を運ぶことも視野に入れたい」と話す。
日本テレビ報道局社会部デスクの下川美奈は「上からはヘリ、下からは人で絶え間ない消火活動が必要。生活用の水の確保など住民サポートも大事。国としてやらないと難しいのではないか」と指摘。
水卜麻美アナは「まとまった雨は来週火曜日まで期待できない厳しい状況」と伝えた。