総務省幹部らが菅義偉首相の長男から接待を受けていた問題で、幹部11人が処分されるほか、高額接待を受けていた山田真貴子・内閣広報官も厳重注意され、給与の1カ月分60%を自主返納する。きょう25日(2021年2月)に衆院予算委員会に呼ばれる山田広報官とはどういう人なのか。
山田氏は、総務審議官だったおととし(2019年)11月、菅首相長男が勤める放送会社から東京・虎ノ門で和牛ステーキ、海鮮料理をごちそうされた。1人平均7万4203円。なんとも強靭な胃袋の持ち主らしい。女性初の総理秘書官、女性初の官房長を経て、去年9月から内閣広報官を務め、菅首相の記者会見を仕切ってきた。若者向けの動画で「勧められたら絶対に断らない。多くの人に出会うチャンスを広げていく」とメッセージを述べ、「絶対に断らない女」ともいわれる。
菅首相は職務続けさせる意向
きのうは立憲民主党から「国会に呼ばれても断らない女と思いますので、話を聞かせて」(安住淳・国対委員長)とつつかれ、予算委の参考人招致が決まった。
彼女の扱いについて、菅首相は「真摯に反省しているので、今後も職務に」と広報官をはずさない意向だ。
高木美保(タレント)「もういいじゃないかと聞こえる。民間なら、お説教だけで終わりはあり得ない。退職してもおかしくない」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「広報官をつづけても、今までとは違う目で見られる」
処分の根拠を追及したという総務省の調査も、仲間内で調べたにすぎない。甘い調査、甘い処分、甘い身の処し方では、接待の下心や怪しげな官民癒着への疑惑は消えない。菅政権の自浄能力も疑われる。