新型コロナウイルスの緊急事態宣言を、大阪、兵庫、京都の関西3府県と愛知県がきのう23日(2021年2月)、予定期限より前倒しで、2月いっぱいで解除するように政府に要請する方針を固めた。一方で、東京など1都3県では感染者数の下げ止まり懸念が強まり、首都圏の知事会議では「予断を許さない」との危機感が高まっている。
神奈川県の黒岩祐治知事は「3月7日の期限に解除できるかどうかさえ心配する状況。前倒しなんて冗談じゃない」と語り、千葉県の森田健作知事も「医療従事者、マンパワーのひっ迫は崖っぷち。崖から10センチぐらいの状態で、風が吹いたら真っ逆さま」とたとえた。
東京都は下げ止まり。小池知事「とことん人流を抑えないと...」
東京都の新規感染者数は、緊急事態宣言が発出された1月7日の過去最多2520人からきのうは275人だが、「ここへきて下げ止まっています」(斎藤ちはるアナウンサー)という状態だ。小池百合子都知事は「減少ペースが鈍化しています。この2週間が大事。とことん人流を抑えないといけません」と協力を呼びかけている。
西村康稔担当相は「新規感染者は下げ止まり、神奈川や千葉県はむしろ増えている」として、飲食店への営業時短要請を「場合によっては命令に切り替えることも視野に入れる」という。青天のきのうは各地で行楽客がどっと繰り出した。これでは減るわけがない。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「要請が命令にかわると自粛効果はあるだろうが、対策を打ってから効いてくるまで2週間かかる。3月7日をめざすなら、今から介入しても結果は出せない。無症状の人にも検査を始める方がいい。下げ切らずに解除したらリバウンドが心配だ」
司会の羽鳥慎一「専門家の中には(都の感染者数が)100人を切らないとというところもある。あと2週間、200人以上で下げ止まると、あとが怖い。ワクチンも遅れそうだし、しっかり対策を続けるしかありません」