きのう22日(2021年2月)、菅義偉首相の長男らが総務省幹部に繰り返していた高額接待の実態が明らかになった。菅首相の側近である山田真貴子元審議官(現内閣広報官)が2019年11月に虎ノ門で7万4203円の接待を受けるなど、幹部官僚13人に対し、のべ39回の接待が行われていた。
当然、国会は大紛糾。菅首相は「私の長男が関係して、結果として公務員が倫理法に違反する行為になった。心からおわび申し上げる」と謝罪した。
発端は2月17日の週刊文春報道。昨年12月8日、小料理屋での接待後に引き上げる総務省ナンバー2の吉田眞人審議官らと、菅首相の長男で映像制作会社東北新社に勤める正剛氏のスクープ写真が掲載された。
東北新社は子会社が衛星放送事業を行っていて、許認可権を持つ総務省担当者の接待は禁じられている。総務省の秋本芳徳情報流通行政局長は当初「東北出身者の懇親会で、BS、CSについての話は記憶にない」と答弁していた。
「内部調査ではなく第3者の調査が必要だ」
しかし、週刊文春が接待時の音声録音を公開すると、秋本氏は「今となっては発言はあった。私自身、天をあおぐような驚愕する思いだった、ほとんど記憶していなかった」と一転。2016年に接待が始まった後、東北新社は18年に囲碁将棋チャンネルが認可されていて、野党は「接待の見返りだったのではないか」と追及している。しかし、武田良太総務相は「調査を行いました。行政が歪められた事実は確認されておりません」と答弁している。
キャスターの立川志らく「どう考えてもアウトで、『記憶にございません』と平然と言えるのは驚き。BS、CSの話をしないわけがない」
メインコメンテーターの田村淳「総理を辞める必要はないが、説明責任はある。国民はどこまで説明するか見ている」
望月優大(フリーライター)「この案件は、他の事業者から全く接待を受けていない総務省トップの人が寄ってたかって接待を受けているという特別な案件。東北新社側の動機がなんだったのか重要です。総務省は公務員の倫理規定だけで終わらせ、本丸を守ろうとしている。贈収賄につながるかどうか、内部調査ではなく第三者の調査が必要です」
田村淳「菅総理自身が息子さんと話して、全部だそうという姿勢を見せないと野党は追及せざるをえないので時間が割かれる。国民にとってマイナス」