全豪オープンで大坂なおみ選手(23)が2度目の優勝を果たした。スッキリではコメンテーターの元プロテニスプレーヤーの杉山愛が「強かった!とにかく安定感がありましたよね」「もう、大坂時代は始まっている」と絶賛。その強さの理由について解説した。
技術面では強化されたサーブが際立った。決勝戦の立ち上がりでも、ジェニファー・ブレイディ(25、アメリカ)をサーブで圧倒し、試合を優位に進めることができた。
杉山が注目するポイントはセカンドサーブの進化。「もともと大坂選手はサーブが得意なんですが、今回は困った時のセカンドサーブにさらに磨きがかかったと感じました。力がしっかりとボールに伝わってスピン量がかなり多くなっていました。要は相手が打ちにくいボールになっていたんです」と話す。
コーチやトレーナー「チームなおみ」が家族のように過ごした
杉山が驚いたのが、短期間での精神面の成長。その背景には「チーム力」があると言う。大坂選手はコロナ禍の中、フィジカルトレーナーの中村豊さん、ウィム・フィセッテコーチ、トレーナーの茂木奈津子さんら「チームなおみ」と一緒に家族のように過ごしてきた。その存在が大坂選手の精神的強さと安定につながっていると杉山は見る。
「今大会の大坂選手は精神面で自分をコントロールする力が以前とは比べものにならないくらいしっかりしていました。相手に嫌なことをされると、以前は怒りをあらわにしてそこからなかなか自分のプレーに持っていけなかった。ところが、今回は1つ1つの問題を自分で解決して冷静に戦っていた。このコロナ禍で、いかに充実した時間を過ごしてきたかが分かります」(杉山)
準決勝後の会見で、自身の成長した点を聞かれ、「1番胸を張れるのは、精神的に成長したこと。チームに対して心を開いたことで強くなれた」と答えた大坂選手。表彰式では「彼らは家族同然です。ありがとう。これ(優勝トロフィー)はあなたたちのものよ!」と、チームに向かってトロフィーを掲げた。
近藤春菜(お笑いタレント)「心と体って本当に1つなんだなと思いました。『心を開いたから』っていう言葉に共感します。『勝敗だけが全てではない』と言っていたのも印象的です。人間力が素晴らしい」