日本が確保したコロナワクチンは第1便の約20万人分だけだった! 菅首相に忖度したNHKキャスター人事 新聞が東京五輪中止を求めないワケ

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『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスターが降板

   NHKの顔である『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスターが3月いっぱいで降板させられるという噂は、かなり前から流れていた。

   だが、『クローズアップ現代+』の武田真一アナまで降板となると、これは"事件"である。有馬の場合、昨年10月26日に菅首相が生出演した際、日本学術会議の任命拒否問題について質問を重ねたことで、菅がイラッとしたことがあった。

   文春によれば、放送直後に山田真貴子内閣広報官が原聖樹政治部長に抗議したそうで、そこから有馬降ろしが始まったという。

   表向きは、「9も和久田アナをメインに据えるべきだ」というものだそうだが、そうした小細工を思いついたのは、「菅官邸と近い正籬(まさがき)聡副会長兼放送総局長や小池英夫理事の入れ知恵ではないか」(NHK関係者)といわれているそうである。

   また武田のほうは、二階俊博幹事長を怒らせたためだという。1月19日の『クローズアップ現代+』で二階をインタビューした際、新型コロナ対策は十分なのか、さらに手を打つ必要があれば何かと聞いたところ、二階が「いちいちそんなケチをつけるもんじゃないですよ」と凄んで見せたというのだ。

   不謹慎だが笑ってしまう。こんなことで武田を大阪へ異動させる、しかも、大の子煩悩な彼を単身でというのでは、「やってられない」だろう。NHKはもはやジャーナリズムを名乗ることをやめたがいい。「安倍さまのため、菅さまのため」の国策放送局と名前を変えるべきである。

   『9』では以前、大越健介が政権批判をしたとして降板させられた。『クローズアップ』では、23年間もキャスターを務めた国谷裕子が、集団的自衛権行使容認について、菅官房長官(当時)に鋭い質問をして、菅の怒りを買い、降板へと追い込まれた過去がある。

   文春によると、有馬は降板発表後周囲に、「NHKがどう見られてしまっているか......それが情けないところ」と語っていたという。

   菅は前からNHKを"改悪"したくて仕方がなかったといわれる。だが、赤子の手をねじるよりも容易く自分に土下座して、何でもいうことを聞きますといわれては、かえって拍子抜けしているのではないか。

   NHKには一人でも、こうした社の在り方に異を唱える奴はいないのか。情けなくて涙が出る。

   新潮は、小泉純一郎元首相が親しくしている、太陽光発電などを手がけるテクノシステム株式会社の生田尚之代取(47)というのが、何やらおかしいと報じている。

   ここが太陽光発電事業などの資金を募るファンドを立ち上げだそうだが、

   「これまでに200億円近い資金を調達しながら、大部分を募集時の目的のために使っていなかった。合同会社からテクノ社に流れた資金は、複数のトンネル会社を通じて、借入金返済に充てられてきたのです」(テクノ社の元社員)

   ファンドの返済期限が迫ると新たなファンドを立ち上げて、その資金を返済に回す自転車操業に陥っているというのである。この通りなら、泣きを見るのは個人投資家なのだろう。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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