爆発的ブームの「クラブハウス」に、早くも「飽きた」という人が急増

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   「スッキリ」でも2月2日(2021年)に紹介した音声のみのSNS「クラブハウス」は爆発的なブームを引き起こしたが、早くもやめる決断をする人が増えているなど、ユーザーの心境が変化している模様だ。

   クラブハウスは、自分の好きなテーマで不特定多数の人と会話をしたり、ラジオのように会話を聞けたりするサービスで、平井卓也デジタル相は2月9日に、クラブハウスで専門家を交え勉強会を開催したところ、2000人以上が聞いたという。このほか、会話はせずに、キーボードをたたく音などを公開するという「もくもく作業をする部屋」というトークルームも登場。この部屋に参加した人は、「リモートワークが続き、毎日一人で仕事をしていると程よいつながりを感じたい」とコメントした。また、コロナの影響で寄席が減るなかで落語家の桂紋四郎はクラブハウス寄席を開催。「これをきっかけに寄席に来てくれることが期待できる」と話していた。

   だが2月12日に米スタンフォード大学のインターネット監視機関がクラブハウスの安全性について報告書を発表し、「クラブハウスの一部データが暗号化されずに中国のサーバーへ送られていて、中国政府にアクセスされる可能性がある」とした。ITジャーナリストの三上洋氏は「クラブハウスは音声の技術にアゴラという中国の会社の技術を使っていて、一部のデータが中国経由で流れているのは確認されているが、運営・サーバー自体は米国にあり、中の音声データを中国政府側が吸い上げるというのは考えにくい」と解説。クラブハウス側も、スタンフォード大学の指摘に対して、72時間以内に暗号化を強化すると回答している。

10~20代では利用者減少

   しかし街の声を拾うと、「もう飽きた。ルームを作っても何を話していいかわからないし、その時間をほかのことに使ったほうがいい」など、体験はしたがもうやめるという人が見られた。事実、LINEリサーチの調査では、「クラブハウス」」の利用者は、30代では増加しているが、10~20代では減少している。

   お笑いコンビ・フォーリンラブのバービーも、1週間ほど試してみたあとでやめたという。

   「相方のハジメが釣りについて話すトークルームに、私も参加して一度喋った。ただ、登録名がバービーではないため誰も気づかなかった。そこで正体を明かしたら、釣りの話ではなくなってしまった。また、知らない間に自分のポジションが見えなくなるように感じ、それが怖いと思った」とコメントした。

   キャスターの加藤浩次は「そんな大げさなものじゃないでしょ」とコメント。

   ハリセンボンの近藤春菜は「ビジネス的な部屋が多くて私は性格的に合わない。この前入ったときに、渡辺直美ちゃんもオンラインだってわかったから、それなら電話でいいんじゃない? って。クラブハウスはリアルタイムじゃないと入れないけど、ツイッターなら自分の時間でできる」と話す。

   活用しているというエッセイストの犬山紙子は「参加者が口笛吹いてハーモニーを奏でるルームとか、児童養護施設の人のルームで現状を直接聞くことができたなどで利用している。ただ、ログが残らないので、ヘイトやマルチ、売春などに利用されやすいという懸念がある」と指摘。

   ITジャーナリストの三上洋は、「のめりこみやすいので、洗脳的ビジネスや詐欺に使われる可能性がある。保険の勧誘や儲け話などには警戒が必要」と注意を促した。

文   バルバス| 似顔絵 池田マコト
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