会長選考委を「公開すべきだ」と唱えたのは小山有彦理事たった1人! 組織委理事会の舞台裏

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   2月12日(2021年)に開かれた五輪大会組織委員会の臨時会合で辞任を表明した森喜朗氏だが、この時取材が許されたのは冒頭の森氏の挨拶までだった。この後2時間続いた会合でいったい何が話し合われたのか、その舞台裏を東京都議の小山有彦(くにひこ)理事が明らかにした。

   報道陣が退出した後、森氏の女性蔑視発言に対して各理事から「適切でない」「五輪憲章に反する」「辞任で解決するわけではない」といった厳しい意見が相次いだ。批判に静かに耳を傾けていた森氏は1時間ほど続いた議論終了後に「大会の成功に向けて皆さんよろしく」と発言、席を離れた。

透明性重視としながら、メンバーも議論も非公開に

   森氏の退出後、会合ではジェンダー平等への取り組みと新会長の選出について議論が行われた。当初後任会長として名前が出ていた川淵三郎元Jリーグチェアマンは「皆様に迷惑をかけた。いかなる推挙があっても辞退する」と発言。新会長の選考については「委員会を立ち上げてはどうか」「男女ほぼ同数」「アスリート中心」「10人未満」などのさまざまな意見をまとめる形で、候補者検討委員会の設置が決まった。委員長は組織委員会の御手洗冨士夫名誉会長が務めるが、メンバーや会議内容については次期会長が決定するまで非公表。これに対し「公開すべきではないか」と異議をとなえたのは理事41人の中で小山理事1人だけだった。

   昨日15日の国会でも野田佳彦議員の質問に菅義偉総理が「透明にルールに基づいて選考してほしいと強く申し上げた」と答弁しているにもかかわらず、なぜ非公表なのか。小山理事によると、「川淵さん選任のときメディアの方が押しかけた」「選考に影響する」という意見が出ていたという。

文   みっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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