「無観客なら意味ない」「森さんは相談役に」 森会長辞任で後任に"指名"された川淵氏は突進型

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   自身の女性蔑視発言をめぐり、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)は辞任する意向を固め、きのう11日(2021年2月)、東京五輪選手村村長の川淵三郎氏(84)に後任を要請した。川淵氏は自宅前で取材に応じ、要請の舞台裏を自ら語った。

   川淵氏はJリーグ初代チェアマンであり、サッカーの日韓ワールドカップ招致やバスケットボールのBリーグ発足に尽力してきた人物。森会長とは旧知の仲であり、きのう11日のやりとりについて「森さんは『こういうことになったので後を引き受けてほしい』と単刀直入だった」「(女性蔑視発言後に森会長が泣いていたという話を関係者から聞き)俺も感極まって本当につらかっただろうなと涙がなかなか止められなかった」と語った。

   川淵氏によると、後任を川淵氏とすることは菅義偉首相、安倍晋三・前首相、小池百合子・東京都知事にも事前に伝えられていたといい、菅首相は「もう少し若い人はいないか」「女性がいないか」という意見だったという。川淵氏は「若いやつなんかに負けないぐらいのことはやれるぞ、と言いたいけど、そんなことは口が裂けても言うなって家族から言われているから」。また、森氏の今後については「相談役としてぜひ残ってほしい。森さんの政治力を生かしてもらいたい」と語った。

   川淵氏は先月(2021年1月)、自身のSNSで五輪を無観客で開催することについて反対意見を投稿していた。このことについて問われると、「Bリーグもプロ野球も観戦しているのにオリンピックを観戦させないというのは、僕としては全く納得いかない。僕の理論はずっとそうだね。それは強力に言うつもりだよ」と強調した。

「しっかり手続き必要」とくぎを刺す小池都知事

   辞めていく会長が後任を指名するという異例の形について、小池都知事はきのう11日、「いろいろしっかり手続きが必要ではないでしょうか」とくぎを刺した。

   スポーツジャーナリストの二宮清純氏「川淵さんは突進型で、自分が正しいと思ったら突き進むタイプ。今回は野球で言えば敗戦処理なので、火中の栗は俺が拾わないと、という男気もあったと思います」

   司会の小倉智昭「森さんは総理になる時も密室で決まったので、今回も(密室で後任会長を決めても)『ま、いいんじゃないの』ぐらいに考えていたのでしょうか」

   中瀬ゆかり(新潮社出版部部長)「ちょっとお友だち人事っぽく見えてしまいます。相談役という話も出ていて、ちゃんと変わるのかな、大丈夫なのかなという不安がよぎりました」

   二宮氏「川淵さんはポロっと言っちゃいましたが、森院政ととられてはいけないということで、相談役についてはたぶん撤回すると思います」

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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