緊急事態宣言の解除をいつにするか。大阪府は解除要請についてあす9日(2021年2月)にも判断するという。吉村洋文府知事は「緊急事態宣言というのはダラダラ続けるものではない。一定の効果があればいったん解除する」と言っている。
大阪府の解除要請の基準は(1)新規感染者数の直近1週間の平均300人以下(2)重症者病床使用率が60%未満の2つあり、いずれかの基準を7日連続で満たした場合、専門家の意見を踏まえ国に解除要請するというものだ。
現状を見ると、(1)は2月1日310人だが、その後は292、275、248、229、207、きのう7日193人。(2)は1日の75.8から72.9、70.3、70.3、65.7、62.3、63.1%と基準を上回っている。
「まん延防止措置」指定を要請する? 社会経済を動かす考えだ
吉村知事は「まん延防止等重点措置」に指定されるように要請するつもりだ。緊急事態宣言下でなくても知事が事業者に時短営業などを要請・命令でき、市町村などや一部地域など対象地域を絞って適用できる。これによって、少しずつ社会経済を動かせるようにしていくという考えだ。
これについて、日本医科大学の北村義浩・特任教授は「一言でいうと早い。医療の逼迫ではまったくクリアされていません」と厳しい見方だ。
大阪府病院協会の佐々木洋会長も「少し早い。重症者病床はまだ逼迫。府の2基準が最低2週間は続かないと解除すべきではない」という。隣の兵庫県の井戸敏三知事も「解除要請は来週とかというような状況では全くないのではないかと思う」と突き放している。
司会の羽鳥慎一「経済界から何とかしてほしいと声が強く出ているのでしょう。それに対する判断だと思いますが、ちょっと早いかなと思いますね」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「専門家の方が早いといっている時に解除した場合、なにが起こるのか。実験的なことをやっていいのか。この段階でやるのかどうかなと思います」
文・一ツ石