女性蔑視発言の森会長が行った謝罪会見は火に油 IOC女性メンバー「この男を追い詰める」と怒り

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   「女性がたくさん参加する会議は時間がかかる」など、女性蔑視ともとれる発言をした東京オリパラ組織委員会の森喜朗会長は2月4日(2021年)に会見を行い「オリンピックの精神に反する不適切な表現であったと認識している。深く反省し、発言を撤回する」と話したが、大会関係者からは「逆効果だった」との指摘も出ている。

   JOCの山口香理事は「たとえ個人の発言だったとしても、森さんは組織委員長なので、日本人が女性を蔑視しているのではないかというふうに世界に発信してしまった。残念だと思う」と話した。山口理事によると、森会長は理事選任についての話し合いの中で、元ラグビー協会会長時代の経験として「女性が多く参加している会議では......」と30分ほど1人で話したが、「会議中に森会長の発言をただすのは難しいところはあった」(山口理事)という。

   森会長が謝罪会見をしている時間には、衆院予算委員会で立憲民主党の枝野幸男代表が「国際的信用回復のためにも(森会長には)やめていただくべき」と主張したが、菅義偉首相は「森会長の発言については詳細には承知していませんが」と答え、その瞬間、議場には「え~~」という驚きの声が多数響いた。

   森会長の謝罪会見について、米スポーツ専門チャンネルは「失言しがちな元総理が東京五輪開催に向けて問題を1つ増やした」と、英ガーディアン紙は「2020東京のトップが辞任を迫られたが、今回が初めてではない」と報じた。国際オリンピック委員会のある女性メンバーは「この男を朝食会ビュッフェで追い詰める。東京で会いましょう」と怒りの書き込みをした。

過去にも失言歴

   森会長は過去にも失言を繰り返している。2014年ソチ冬季五輪では女子フィギュアソートプログラムで16位になった浅田真央選手について「大事な時には必ず転ぶ」とコメント、白紙撤回された新国立競技場のザハ氏のデザインについて「生ガキがドロッと垂れたみたい」と発言。振り返れば、首相時代の2000年にも「日本は神の国」と発言し、衆院解散に追い込まれている。

   小池百合子東京都知事は「私自身も困惑している」と述べ、都庁幹部は「この手の発言は欧米ではアウト。会見は逆効果だった」と述べたという。

   ハリセンボンの近藤春菜は「謝罪会見なのに逆ギレしているように見える。記者との質疑を聞くと、周りの人の話も聞かない人なのではないかというワンマンな印象が垣間見えた」とコメント。

   エッセイストの犬山紙子は「都庁幹部が欧米ではアウトと言ったが、どの国でもアウトです。記者の質問に森会長は『面白おかしくしたいんだろう』と怒っていたが、この問題を勉強されていない印象だ。周りからアップデートしましょうと言われにくい立場なのだなと思う」と話した。

   世界経済フォーラムが2019年に公表した「ジェンダーギャップ指数2020」では、日本は153か国中121位。

   菊池弁護士は「JOC理事25人中、女性理事は5人。評議委員会はもっと少なく、57人のメンバーのうち1人。女性活躍を推進する中で、受け入れがたいものがある」とコメントした。

文   バルバス| 似顔絵 池田マコト
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