スタジオゲストの政策研究大学・土谷隆教授は統計数理学が専門で、昨夏(2020年)の東京都の第2波を1か月前に予測していた。感染者数の予測もほぼ当てていた。その土谷教授が新たに行った予測では、当初の予測より早く感染者数が減少しており、2月7日には東京の感染者数が1日当たり154人程度に減るという。その後は横ばいか、なだらかに増加していくという驚きの予想を立てた。
土谷教授は「自分でもびっくりしている。国民の努力もあるが、緊急事態宣言が予想以上に効いている。1月7日の感染者数が1日2447人だったが、そのインパクトが強く人々の行動に影響を与えたのではないか。また、感染予防生活を通じて予防の技術が身についてきたこともある。喜ぶべきことです」と分析。
ただし、この分析はあくまで2月7日まで緊張感をもって今の生活を続けた場合で、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授は「少し難しい気もする」と懐疑的。
羽鳥慎一キャスターは「それでも明るい材料ですね」とコメント。スポーツキャスターの長嶋一茂も「いろんな予測が出る中で、こういうポジティブな予測はいい。日本人の努力のたまもので、政治家はそれをもっと評価するべき」とコメント。
2月末まで延長すれば「数人レベルまで下がる」
しかし、仮に予測通りになったとした場合、2月7日に緊急事態宣言を解除するかどうかはまた別問題だ。土谷教授は「延長すれば数字はもっと下がる」として、2月14日には50人程度、2月末には数人レベルまで下がると予測。そして「2月末まで延長すべき。そのほうが長期的に見て経済が止まる時間が短くなり、年度末を迎える特別な月でもある3月には普通の生活ができるようになる。そこまで目指していくべきだ」と話す。
また、仮に2月7日を迎える前に対策が緩んでしまうと、2月7日時点で1日の感染者数は509人と予測。その状態で解除すれば、3月以降に1日1500人を超える状態に戻ると、土谷教授は試算した。
土谷教授は「それゆえに、500人まで減った時点での解除は論外。この1週間を頑張れば、明るい3月が迎えられる」と訴えた。
テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「感染者を減らしていくことも大事だが、減らした後どうなるかを考えないといけない。一度ゼロコロナにすれば、台湾やニュージーランドのようにゼロが続く可能性もある」とコメント。
土谷教授は「仮に1億人が感染しても、3週間ステイホームすれば感染者はいなくなる。増えるスピードよりも減らせるスピードのほうが早いからで、中途半端に経済を回しながらするより、頑張ったほうが明るい未来がある」と話した。
長嶋一茂は「ただし、緊急事態宣下を延ばせば、飲食店など、さらに逼迫する人たちが出てくる。そこをどうバランスするか。政府によく考えてほしい」と訴えた。