菅義偉首相という"国難" コロナ禍の生活苦に「最終的には生活保護」と暴言! 調整苦手な河野・ワクチン担当相では何かが起こりそう

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すぐ「フェイクだ」と反応する河野ワクチン担当相

   ところで、河野太郎がワクチン担当相になったが、期待半分、不安半分というところか。

   気の短さではイラ菅を上回るかもしれない河野では、どこかで決定的な衝突が起こるはずである。その証拠に、NHKが報じたワクチン接種のスケジュールに早速、河野が噛みついた。

   『ニュースウオッチ9』が、厚生労働省が3月中旬をめどに医療従事者などおよそ300万人に、3月下旬をめどに65歳以上の高齢者およそ3600万人に接種できる体制を確保して、順次、接種を進めることにしていると報じた。

   だが、河野がツイッターで、「うあー、NHK、勝手にワクチン接種のスケジュールを作らないでくれ。デタラメだぞ」。しかし、これは厚労省がサイトに載せているスケジュールなのである。

   さらに、坂井学官房副長官が「6月までに国民に必要な数量は見込んでいる」と発言すると、会見で「坂井氏の発言は全部削除して」と否定したのである。

   文春によると、ワクチン接種には多くの省庁が関わっているから、首相肝いりで、和泉洋人補佐官を中心としたタスクフォースが設置されていたが、担当相になってすぐに河野は、「情報はまず俺のところに上げろ」といったそうである.

   今や、ポスト菅の最有力候補になった河野だが、文春によれば、言行不一致が多く、「自分の考えと違う報道にはすぐさまツイッターで『フェイクだ』と反応する悪癖は、たびたび問題を引き起こしてきた」(文春)。まさにミニトランプのごとしだが、安倍や麻生には一切逆らわないで、弱い者には強く出るところがあると、ベテラン政治記者が嘆息しながら語っている。

   河野一郎、河野洋平と、総理まであと一歩としながら涙を飲んだ河野家の期待の星である。

   だが仄聞するところ、父親の洋平とは会えば必ずいい争いになるという。保守リベラルの親から見ると、息子の言動には不満な点が多くあるということではないか。

   省庁間の調整などは一番苦手な河野担当相が、どこで怒鳴り散らすか、省庁側が呆れて動かないか、何かが起こりそうである。

   河野は27日、高齢者へのワクチン接種を開始できる時期について「早くても4月1日以降になる。(終了は)6月第3週になる」と発表した。

   事実上、7月開催予定の東京オリンピックは無理になる。菅政権を吹っ飛ばすのは、菅が最後の頼みと縋ったこの男かもしれない。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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