コロナの影響で外出する機会が減り、体があまり動かせていないという人は少なくないだろう。
古野晶子アナウンサー「そんなあなたに是非知っておいてほしい言葉。それは『ファシア』です」
ファシアとは、皮ふや脂肪、筋肉などの間に存在する組織だ。筋肉や臓器、血管、骨など、いろいろな器官を包んでいる。
このファシアが、最近の研究でさまざまな役割を果たしていることがわかった。その一つが「体をなめらかに動かす」。組織と組織を柔軟につなぎ止める働きがあり、筋肉をなめらかに動かすためには欠かせないものなのだ。
体がなまるとファシアが固くなり、肩こりや腰痛の原因になるが、実は「マスク生活」もファシアを固くする一因だという。桐蔭横浜大学教授で理学療法士の成田崇矢さんが解説する。
「マスクをすることによって、ずっと圧迫されている状態になります。圧迫刺激というのがファシアの動きを悪くするひとつの原因なんです。マスクをずっとしていると後ろの皮ふが動かなくなるんです」
ハリを感じた場所の皮膚をつまんで、1か所1~2秒ゆらゆらするだけでOK
固くなったファシアは誰でも簡単にほぐすことができるという。成田さんが方法を教えた。
頭を前後左右に倒したり、左右を向いたりした時に痛みやハリを感じた場所の皮ふを、痛気持ちいいくらいの強さでつまんで1~2秒ゆらゆらする。痛みを感じる場所がだんだん変わってくるので、それを追いかけていくイメージで30秒~1分程度つまんでゆらゆらしていくだけでOKだ。
この時つまんでいるのは、「脂肪層」という皮ふのすぐ下にある部分だ。硬くなったファシアは脂肪層のすぐ下にあり、脂肪層を引っぱることで動きが悪くなったファシアも引っぱられてほぐれる。
凝り固まりすぎて皮ふをつまめない場合は、「(痛む部分周辺の)柔らかいところからだんだん攻めていってください。つまめるところから動かし、近付いていくと(固いところも)つまめるようになります」(成田さん)
古野アナ「ねんざや打撲、ヘルニアがある方は、ファシアゆらゆらをするとむしろ逆効果になってしまうので、注意してください」