GoTo補正1兆円追加に国会では「不謹慎」! 医療現場は「バカじゃないの?」

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   政府が3月までの補正予算案で「GoToトラベル」に1兆円を追加しようとしていることについて、きのう25日(2021年1月)の衆院予算委で与野党が激しい論戦を繰り広げた。番組は冒頭に、立憲民主党の小川淳也氏の質問場面を取り上げた。

   「(入院待ちが)全国で3万人4万人と言われている。この状況の中で(政府の改正案は)入院を拒否したら懲役刑。国民感情からすれば、むしろ処罰されるべきは、満足な入院環境を整えられなかった政府の側じゃないのか」。続いて、「この補正予算に1兆円のGoto予算が入っていることは不謹慎だと思う。撤回して組み換えを求めたい」。

   菅首相は、「脱炭素について......」と別の原稿を読み間違えた後、「Gotoトラベルについては、地域経済の下支えに貢献するものであり、しかるべき時期に事業を再開するときに備えて計上している」。

   番組はさらに江田憲司(立憲民主党)の質問場面を続けた。「提案なんですけど総理。きょうは紙見て答弁するのをやめませんか」。菅首相「内閣総理大臣としてしっかりした答弁をしたい」。江田氏「何にもやらず。いったい何をやってたんですか。国会閉めて」。首相「9月16日に首相に就任してから、1日も休まない。コロナの感染拡大防止する対策をやっておりました」。江田氏「Gotoトラベル予算をなぜ入れたのか。二階幹事長の影を感じざるを得ません」

売り上げ激減のホテル社長は「できることなら春から再開してほしい」

   現場はどうか。静岡県熱海市の「熱海聚楽ホテル」では、Gotoトラベル期間中は30の客室はほぼ満室だったが、一昨日の日曜日は宿泊客はゼロで、全館休業になった。1月の売り上げは例年の1割程度に。社長は「できることなら春から夏にかけて再開していただきたい」。一方で、医療従事者は強く反対する。

   北海道の訪問看護師(40代)は「バカじゃないの、って思います。もっと困っている人はいっぱいいるし、Goto以外に使わなきゃいけないところもあるでしょう。感染が収まって、治療も予防もきちんとできる状況になってから、(Goto)やるんだったら分かるけど」

   通称「8割おじさん」と言われる西浦博・京大教授のグループは、昨年5月~8月の感染者約4000人を分析。①感染者の約20%が旅行関連②GoToトラベル開始後に、1日あたりの感染者数が約3倍に増加した、との結果を公表した。

   キャスターの立川志らく「今は、人類とコロナの戦争中だ。戦争中に旅行に行きますか。医療がひっ迫していれば、そこをまず助ける。当たり前のことでしょ」

文・栄

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