千代(杉咲花)が臨んだ新作映画「鳥籠」の主演選考会の結果は"合格者なし"だった。
その裏で鶴亀撮影所のスポンサー令嬢の滝野川恵が主演に決まったことを知る千代。
そのことに激怒した千代の父・竹井テルヲ(トータス松本)は、鶴亀株式会社社長の大山鶴蔵(中村鴈治郎)につかみかかるが、撮影所所長の片金平八(六角精児)に返り討ちにあう。
一方、腰痛が悪化してしまった大部屋女優の遠山弥生が撮影所を解雇されてしまい、千代が所長の片金に抗議する。
片金「彼女が腰痛になっていなければ、お前さんをクビにしていたとこだった。そんな抗議をしてお前さん、何様のつもりや。人の心配をしている場合か」
千代は言葉がでない。千代は、自分が主役になれないのは、芝居がダメだからだと気づいていた。そのため芝居が楽しいと思えなくなっていた。
その日の夕方、守衛の守屋(渋谷天外)が千代に伝える。
借金取りがテルヲを訪ねてくる
守屋「ガラの悪い連中が、お父さんを訪ねてやってきてたよ」
千代は借金取りだとピンときた。急いでカフェー「キネマ」に戻ると、悪い予感は的中。父のテルヲが千代の通帳と印鑑を握っていた。
テルヲ「ちょこっと借りるだけやって」
悪びれないテルヲに、千代は財布の中からお金をつかんで投げつける。
「NHK総合あさ8時放送」