きのう24日(2021年1月)に放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」のオープニングタイトルバックに、森の中で炎を帯びながら輝く聖獣・麒麟のシルエットが浮かび上がった。これまでは影のようで視聴者もほとんど気付かなかったが、この回からオレンジ色の光を放った。
「麒麟がくる」は長谷川博己主演で、織田信長を「本能寺の変」で討った明智光秀の生涯を描く。「麒麟」は仁のある政治をする為政者が現れると出現する聖なる獣とされ、暗に光秀が仁のある政治を行おうとしたとの解釈を込めている。
長い羽、天に向かって雄たけびをあげる聖獣の姿が...
きのうの番組終了後、NHKの番組公式ツイッターで、「AWAITING KIRIN」とだけタイトルがつけられたモノクロ写真が掲載された。タイトルバックチームがイメージした聖獣「麒麟」のデザイン模型で、毎回タイトルバックに映っていたという。イメージ画像では、麒麟は長く細い羽を広げ、前足を高く上げて天に雄たけびをあげた美しい姿になっている。
番組のタイトルバック映像は、主演長谷川のアップから始まり、炎に包まれた戦のシーンや戦に疲れた民の姿などがスローモーションで描かれている。麒麟が出てくるのは、夜の森のシーンで、過去の回ではほとんどの視聴者は気付かないほど。録画で確認すると、後ろ姿で直立する光秀の見据える先に、黒く麒麟とみられるシルエットが映り、やや右にゆっくりと動いていた。
24日の放送では、この獣が炎を帯びてオレンジ色に光り、より輪郭がはっきりと映り込んだ。最終回目前のこの日の放送は、光秀が仁ある政治を目指して決起に傾いていく内容で、光秀により麒麟が現れるという番組テーマをオープニングで一層際立たせた演出になっていた。イメージ画像とともに、「本能寺の変」を描く最終話に向け残り2回。コロナ禍で撮影延期や放送中断も余儀なくされた大河ドラマもいよいよクライマックスを迎える。(TVウォッチ編集部)